マリアンヌ・フェイスフルが死去、享年78歳
マリアンヌ・フェイスフルが死去した。78歳だった。歌手やソングライター、女優として活躍したマリアンヌが30日に「愛する家族に囲まれて」ロンドンで静かに息を引き取ったことを代理人が伝えている。
1946年、オーストリア貴族とつながりのあるウィーン出身の母とMI6エージェントの父の間にロンドンのハムステッドに生まれたマリアンヌは、1964年にミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ザ・ローリング・ストーンズのマネージャー、アンドリュー・ルーグ・オールダムが書いた「涙あふれて」で歌手デビューを果たした。マリアンヌの私生活はストーンズと絡み合い、アーティストのジョン・ダンバーとの結婚が終わった後、ミックと交際し、「スウィンギング・ロンドン」シーンを代表する存在となった。
流産、ヘロイン中毒との闘いによるホームレス生活など試練に見舞われた後、1979年のアルバム「ブロークン・イングリッシュ」で目覚ましいカムバックを果たし、同作でグラミー賞にノミネートされるなど、音楽業界で確固たる才能を発揮した。
またマリアンヌは女優としても活躍、チェーホフの「三人姉妹」でロンドンの舞台に立ったほか、「あの胸にもういちど」「明日に賭ける」といった映画にも出演した。
晩年は、C型肝炎、乳がん、2020年の新型コロナ感染など、健康上の問題を抱えていたにも関わらず創作活動を続け、2021年にはウォーレン・エリス、ニック・ケイヴ、ブライアン・イーノとのコラボレーションアルバム「シー・ウォークス・イン・ビューティー」をリリースしている。
マリアンヌの訃報を受けて、ストーンズのミックやキース、ロニー・ウッドをはじめ、ザ・シャーラタンズのフロントマン、ティム・バージェス、ブラーのベーシスト、グレアム・コクソン、メタリカのドラマー、ラーズ・ウルリッヒなど音楽界から多数の追悼の言葉が寄せられている。
© BANG Media International
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