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柴咲コウ、「ACTOR’S THE BEST 〜響宴〜」追加公演の模様をライブレポート公開 バースデーイベント開催も決定

アーティスト

柴咲コウEP「響宴」通常盤 ビジュアル

昨年11月27日にニューEP「響宴」を発売し、12月7日の羽生市産業文化ホール(埼玉)から全国12箇所を巡るライブツアー「KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2024 ACTOR’S THE BEST 〜響宴〜」を開催した柴咲コウが、本ツアーの追加公演となった2月8日昭和女子大学 人見記念講堂(東京)公演の模様をライブレポートとして一般公開した。

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また、8月に誕生日を迎える柴咲コウのバースデーイベントの開催が今年も決定した。

8月5日に誕生日を迎える柴咲コウのバースデーイベントは、今年も柴咲コウのメンバーシップ「KO CLASS」会員限定で開催され、1年に1度の特別な時間が届けられる。

バースデーイベントのタイトルは「結-you-」。昨年同様に、柴咲コウが自ら会場限定ステッカーなどを手渡す席も用意される予定。夏を彩る特別な空間とひとときを、ぜひ会場にて楽しんでほしい。

2025年も精力的に音楽活動を続ける柴咲コウの活躍に期待が高まる。

ライブレポート

柴咲コウの全国ツアー「KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2024 ACTOR’S THE BEST〜響宴〜」追加公演が 2⽉8日(⼟)に東京・昭和⼥⼦⼤学 ⼈⾒記念講堂で開催された。チケットは全席 SOLD OUT、U-NEXT での独占⽣配信も⾏われた。

2023年7⽉に芸能活動25周年を迎えた柴咲コウ。同年11⽉リリースのアルバム「柴咲コウ ACTORʼS THE BEST 〜Melodies of Screens〜」は、俳優としての出演作にて⾃⾝が歌ってきた主題歌や挿⼊歌、さらにカバー曲も織り交ぜた、柴咲コウにしか成し得ない1枚となった。さらに同年12⽉、そのアルバムを掲げ4年半ぶりとなる全国ツアー「KO SHIBASAKI CONCERT TOUR 2023 ACTOR’S THE BEST」を開催した。そして2024年11⽉にはその“俳優”と“アーティスト” という⼆⾯性の融合に挑戦した「ACTORʼS THE BEST」の系譜を引き継ぎつつ、新たなコンセプトで制作された New EP「響宴」を発表。同EPを引っ提げ、12⽉から全国を巡ってきたライブツアーが東京にてオーラスを迎え、会場には多様な年齢層の観客が訪れていた。

開演前から、場内は⿃のさえずりや⾃然を感じさせる⾳と共に、森のような⾹りで満たされていた。そして冒頭には、宝塚歌劇団出⾝のパフォーマー帆純まひろがシルクハットを被ったスーツ姿で登場。観客を舞台の世界へと誘う役⽬を果たしていた。舞台上には、本ツアーのコンセプトである“循環”を象徴する⼤きなサークルのオブジェが設置され、神聖な存在感を放っていた。パフォーマーはススキや紫陽花など様々な植物に囲まれたステージを歩きながら、「⽬には⾒えないけど、確かに存在している」⿃の鳴き声や川のせせらぎ、また清らかな⾹りを⾔葉にしつつ、ここが深く神秘的な森の中であることを⽰唆。やがて、空間の響きを確かめるように⼿を鳴らすと、その⾳に呼応するかのようにバンドメンバーがステージに集う。そして、眩い光とともに深い紫⾊の⾐を⽻織った柴咲コウがサークルの中央に姿を⾒せると、観客から期待を表すかのようにあたたかく⼤きな拍⼿が沸き起こった。

昭和女子大学 人見記念講堂(東京)ライブ写真 撮影:田中聖太郎

オープニングを飾ったのは、巡り巡る季節や輪廻の“循環”や“輪”、出会いと別れを繰り返す“縁”といった New EP や本ツアーのコンセプトが盛り込まれた LITTLE(KICK THE CAN CREW)作詞・作曲のタイトル曲「響宴」。初挑戦となるポエトリーリーディングを取り⼊れた楽曲で、“宴の始まり”を告げると、続いて柴咲コウがヒロインを務めたドラマ「安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜」挿⼊歌の⼩⽥和正「woh woh」のカバーにて全てを包み込むような⼤きな愛を丁寧に表現。そして、NHK⼤河ドラマ「おんな城主 直⻁」の挿⼊歌「わたしが⻯宮⼩僧だったとき」を何かが込み上げるように歌い切った。続いて映画『⻩泉がえり』の劇中で“RUI”として歌唱した「泪⽉-oboro-」「⽉のしずく」など、“⽉”というモチーフや出演作のテーマを想起させる名バラードを祈りを込めて歌い上げると、光の渦のようなサークルの中へと還っていった。

キーボードとハンドパンが奏でる⾬⾳によって場⾯は転換。⽻織を取り払い、⼤きな薄い桃⾊のリボンがついた帯をしめた柴咲が登場。中央のサークルを神社に⾒⽴て、参拝するかのようなシーンを挟み、やがて和傘をさしたスーツ姿のパフォーマーが現れた。柴咲が傘を受け取り、2⼈は⾒る者によって如何様にも受け取れる⽬線のやり取りを交わしたかと思うと、パフォーマーは⾜早に去っていった。

昭和女子大学 人見記念講堂(東京)ライブ写真 撮影:田中聖太郎

ボカロPの⌘ハイノミが⼿掛けた楽曲「紫陽花」では、ステージ上で踊るパフォーマーと柴咲が時に⾒つめ合い、時に⽬を逸らしながら、<いつまでも 何度でも ⽔をあげよう>と繰り返し、“再⽣”を思わせる1曲を表現。続いての楽曲「⾬⾳はショパンの調べ」や、コーラスのSHUも参加して切ない世界観を表現した「硝⼦窓」、さらに「そして僕は途⽅に暮れる」など、窓を打ち付ける⾬を感じさせる楽曲が集結。特に印象的だったのは、ステージ上に⽣まれた⽊陰にて、丸太に座りそっと歌った「そして僕は途⽅に暮れる」のサビである。ドラムとコーラスのとダイナミックな重なりによって楽曲のスケールを拡⼤していくドラマチックなアレンジや、スペシャルゲス ト・ハンドパン奏者 REO MATSUMOTOによる唯⼀無⼆の⾳⾊も際⽴ち、ライブ全体の質感を決定付けていた。そして⾬が上がった後には、福⼭雅治作詞・作曲、ガリレオシリーズの映画『沈黙のパレード』主題歌「ヒトツボシ」を披露。満点の星空を背にしてエモーショナルに歌い上げ、観客の⽅へ⼿を伸ばしながら出会えた喜びと幸せを願う歌をまっすぐに届けた。

歌い終えた柴咲が両腕を投げ出して呆然と⽴ち尽くし、和傘を⾒つけた彼⼥が傘をさすと、場内に落雷が鳴り響いた。その直後、置かれた傘から⼀瞬にして変⾝したように薄紫⾊の⾐装を⾝につけたパフォーマーが登場。しなやかに踊る彼⼥に加えて、ハンドパン奏者 REO MATSUMOTOがマイクを持ってボイスパーカッションを展開すると、観客の熱量が⼀気に上昇。オールスタンディングでクラップを打ち鳴らす中、⿊のショートパンツに着替えた柴咲が満を持して登場。「無形スピリット -Mugen Loop Remix-」では会場が⼀体となってタオルを回して盛り上がると、続く「n0w」ではさらにクラップのボリュームが上がった。そして全編英語歌詞の「Intoxicated」では柴咲が拳を上げてパワーを送り、「よくある話〜喪服の⼥編〜」ではスインギングなビートに合わせ、シルクハット&スーツ姿に戻ったパフォーマーとミュージカルのようなシーンを演出。ボカロPの⌘ハイノミによる新曲「想待灯」では、<愛してるが欲しい/⼿繰り寄せる精⼀杯>というフレーズを声⾼に歌い上げ、会場全体の感情が⾼まっていくようだった。

そして、ベースが効いた「ラブサーチライト」ではタオルを回して熱狂する観客に向けて<ずっと君を離さないから>と熱い歌声を届け、速いパッセージの楽曲を歌いこなしながら<東京〜!>とシャウト。⽣のライブであるからこそのダイナミズムと楽しさを感じさせるとともに、ホールをクラブに様変わりさせたかのようなステージングからは、柴咲の表現者としての多彩さが伝わってくるようだった。

昭和女子大学 人見記念講堂(東京)ライブ写真 撮影:田中聖太郎

ここから舞台は⼀変。再び和傘が登場し男⼥の物語へ。⾍の鳴き声が聞こえる中で、花の⾐装に⾝を包んだ柴咲とスーツ姿のパフォーマーは、同じ傘の下で寄り添い歩みを進めていたが、不意に⽴ち⽌まり、やがて離れることに。その後、映画『世界の中⼼で、愛をさけぶ』の主題歌「瞳をとじて」をアコースティックギターの⾳⾊を基調として情感たっぷりに歌い上げると、続いて名作映画『容疑者 Xの献⾝』の主題歌「最愛」を披露。<⼼の⾬に傘をくれたのは あなたひとりだった>と、偶然か否かまたしても“⾬”や“傘”にまつわるフレーズを含む1曲が、“命の循環”という本ツアーならではのニュアンスで⼼に浸透してくるようだった。 本編の最後は、「幸せとは何か?」を提⽰してくれるような3曲だった。

まずは、様々な出会いや別れを繰り返しながらも、主⼈公が真実の愛を⾒つけるまでを描いたドラマ「砂時計」の主題歌として柴咲が書き下ろした「ひと恋めぐり」を披露。そして、ドラマ版「世界の中⼼で、愛をさけぶ」の主題歌「かたちあるもの」では、<泣きたいときや苦しいときは 私を思いだしてくれればいい>という歌詞に思いをのせて観客に声を届けていた。

最後には、ライブの始まりに戻っていくように再び「響宴」を歌い終えると、パフォーマーは柴咲を⽻織で優しく包み込み、柴咲は枯れてもなお美しい成熟さを表す紫陽花の花束をパフォーマーに⼿渡すと、スモークが流れ出す⼤きなサークルの中へと姿を消した。

本編ではMCを⼀切挟まず、全編に渡ってまるで演劇の舞台のようなライブが展開された。打って変わってアンコールでは、ツアーグッズのT シャツを⾝につけたカジュアルな姿の柴咲が登場。「ある1⼈の⼥性の⼀⽣なのか、ひと時なのか。その気持ちの揺れ動きを表現しました。たくさんある楽曲の中から、1⼈の主⼈公を想定して組み⽴ててみると、1つのストーリーができた感覚があります。」と充実の表情でコンセプトを解説し、「⻑く⽣きれば⽣きるほど、素敵な出会いがあれば、悲しい別れも増えていくなと思うけれども、それが重なって層になって、素敵で強い⼈間になっていければいいなと思います。」と未来への決意を語った。

昭和女子大学 人見記念講堂(東京)ライブ写真 撮影:田中聖太郎

アンコール 1曲⽬は、公式メンバーシップKO CLASS会員と作り上げた楽曲「TRUST」。「⾊々な⼈間関係があると思うけれど、⾃分のことは⾃分が信じて、後押ししてあげたい。⾃分を癒して、認めてあげられるようにみんなに⼝ずさんでもらいたいです。」と呼びかけると、会場は<偽らない 囚われない 私の愛>というフレーズのあたたかい合唱で1つになっていった。場内がまさに幸福のバイブレーションで溢れる中、柴咲は「皆さん、素敵な歌声をありがとう。」と感謝を伝え、「1つになれたね。また続けていきたいと思っているので、応援よろしくお願いします!」と挨拶。

そして、ラストの楽曲は「KISS して」。柴咲がチャーミングな笑顔を⾒せ、観客も総⽴ちでタオルを回し、会場が公演⼀番の⼀体感・盛り上りとなったところで本ツアーはエンディングを迎えた。

柴咲は最後に「みんな、これからも愛し愛されて⽣きていこうね。」というメッセージを送り、毎年恒例となっているバースデーイベントの開催が今年も決定したことを報告。「ぜひ、私に会いに来てください!また会いましょう。」と再会の約束をして、投げキッスの⾬を浴びせつつステージを後にした。また退場時には、柴咲コウが取り組む“サステナビューティープロジェクト”にてコラボしている明治のチョコレート「Cacao Beauté(カカオボーテ)」が観客に配布された。聴覚や視覚、嗅覚など五感の全てを刺激し、“芝居と⾳楽の融合”のさらなる進化を⽰した意義深いライブであった。

取材・文/永堀アツオ

◾️セットリスト

M-1 響宴
M-2 woh woh
M-3 わたしが竜宮小僧だったとき
M-4 泪月-oboro-
M-5月のしずく
M-6 紫陽花
M-7 雨音はショパンの調べ
M-8 硝子窓
M-9 そして僕は途方に暮れる
M-10 ヒトツボシ
M-11 無形スピリット-MUGEN LOOP REMIX-
M-12 n0w
M-13 Intoxicated
M-14 よくある話~喪服の女編~
M-15 想待灯
M-16 ラブサーチライト
M-17 瞳をとじて
M-18 最愛
M-19 ひと恋めぐり
M-20 かたちあるもの
M-21 響宴 reprise

En-1 TRUST
En-2 KISSして

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