マツヤマイカ 撮影=大橋祐希
様子のおかしい美人さん。SNSで人気沸騰中、デジタルクリエイター・マツヤマイカが本格的に音楽シーンへと進出する。YouTubeで公開中のミュージックビデオ「センチメンタル・ムーン」「猫の子」の2曲に新曲「檸檬」を加えたメジャーデビューEP『東京ロマンチック』は、レトロなアイドル歌謡に現代的エレクトロポップの要素をまぶした、初めて聴くのに懐かしい世界観。動画投稿で見せるポップでコミカルなキャラとはまた別の、物語性やメッセージ性を強く打ち出す歌詞にも要注目。
SPICEでは祝・メジャーデビューを期してマツヤマイカに初インタビューを敢行。あんなことやこんなこと、マツヤマイカって何者? ぐいぐいぐいっと掘り下げてみた。
――マイカさんのファンって、同年代か、ちょっと年下の子たちが多いですかね。
基本的には同性の、18歳から26歳ぐらいの子が一番多いんですけど、最近は年上の方がめちゃくちゃ増えてきてて。たぶんレトロっぽいものを発信してるっていうのもあって、ちょっと懐かしんでくれる方がコメントしてくれたり、イベントに来てくれたりっていうのが多いですね。
――元々、動画投稿活動を始めた頃は、見てくれる人のことはそんなに意識はしていなかったですか。
そうですね。もちろん見てくれたら嬉しいなとは思っていたんですけど、どっちかっていうと、自分の好きなことを発信できる場所があるのが嬉しいな、みたいな感じでしたね。それで、上げた動画を見て自分で満足するみたいな、自己満足の世界でした。そのうちに見てくれる方が増えていって、すごく嬉しいなみたいな感じですね。
――ターニングポイントってあったりします? これまでの活動で。
元々、高校生ぐらいの時からアーティストを目指していたので、常に目標を掲げてやってはいたんですけど、明確に今のSNS上での活動が固まってきたのはコロナ禍に入ってからですね。それまでは、オーディションを受けるために、見てもらうためにSNSをやっていた感じだったんですけど、コロナ禍に入ってからオーディションもなくなって、そのタイミングでいろんな動画を出していこうかなってなりました。
――そういう時期でしたね。SNSが一気に注目を集めて。
芸能人の方とかもYouTubeでよくやられていて、みんなが一斉に集まってきたっていう感じだったと思います。
――コロナ禍が良かったとは言えないけれど。
ターニングポイントにはなったと思います。
――その時はまだ、歌は作ってないんですよね。
作ってないです。作り始めたのは本当に最近で、2023年に初めて「センチメンタル・ムーン」を出したので、そこからですね。
最初にハマったのはバンド系で、高校生になってK-POPにハマってから、歌とダンスで表現する人ってかっこいいと思って、自分も目指し始めました。
――見よう見まねですか、最初は。
そうですね。周りに作ってる子がいたり、SNSに上がってくる人たちが自分でやっていたり、そういうことをパッとやってもいい時代なんだって思ったので。それまで作詞作曲って、自分ではとてもできないことだと思っていたんですけど、意外とやってみたらできるんだな、そして聴いてくれるんだなっていう。そういう感じで今までやってきてます。
――元々、お母様がエレクトーンの先生で、音楽的環境はあったと聞いてます。
エレクトーンが実家にあって、たまに教えてもらったりしてました。小学4年生ぐらいまでしかやってなかったんですけど、一応音楽は身近にはあったかな?っていう感じですね。それもあって、(曲を作るのに)そんなに腰は重くなかった気はします。
――プロフィールを見ると、フェイバリットが松田聖子、中森明菜、Winkとか。あなた何歳ですかっていう話なんですけども(笑)。
そうですね(笑)。聖子ちゃんとか明菜ちゃんは、親が好きで。常に車でCDが流れるとか、父親がカラオケで歌ったりとか、ちっちゃい頃からそういう感じで育ってきてたので。私は昭和の時代には生きてないけど、今に聴くと変に懐かしいという気持ちがあって。Winkに関しては最近ハマったんですけど、昭和歌謡に関しては親の影響が大きいかもしれないですね。
――「センチメンタル・ムーン」とか、Winkみあるなーと思って聴いてます。
ああー、そうですね。昔の要素を取り入れつつ、今っぽい要素を入れたいっていうのが自分の軸ではあるので。ちょっと懐かしい感じがするけど今っぽいみたいな。今っぽいダンスとか、エレクトロサウンドを取り入れてやってますね。元々エレクトロっぽいのがすごく好きで、Perfumeさんとか、自分もそういう方向性でやりたいなっていう感じではあったので。ビジュアル的なレトロっぽさを残しつつ、今っぽい感じは取り入れていきたいっていうのがきっかけでしたね。
――もうちょい詳しく音楽履歴を掘り下げると、最初は親御さんの影響で、その次に自分の意志で聴き始めたのはどんな音楽ですか。小学生の時とか。
小学校、中学校あたりで一番好きだったのは、サカナクションです。YouTubeでMVを見つけて、「ミュージック」っていう曲が今でもすごく好きで聴いているんですけど、サカナクションに出会って電撃が走りました。周りはアイドル系のファンの子が多くて、すごく楽しそうだったから私もハマりたいと思ってCDを買ったりしたんですけど、意外とハマれなくて。その時に出会ったのがサカナクションだったんです。当時流行ってたサカナクション、RADWIMPS、ONE OK ROCKとか、自分が最初にハマったのはバンド系でしたね。
――ライブもよく行きました?
行きました。サカナクションはチケットが全然取れなくて、行ったことないんですけど、ONE OK ROCKは行きました。やっぱりライブの臨場感ってすごいなと思いました。
――それが小中学生。その後は?
高校生でK-POPにハマって、初めてそこでアイドルにハマりました。バンドにハマってる時から、歌とかそういう音楽系をやりたいなとは思っていて、高校生に上がってK-POPにハマってから、歌とダンスで表現する人ってすごいかっこいいなって思い始めて、自分も目指し始めたのがきっかけでしたね。
――10年くらい前だと、まだBTSはいないかな。BIGBANGとか?
最初にハマったのはSHINeeで、BTSはまだ防弾少年団と言っていた時代から好きでしたね。もちろん曲もダンスも好きだったんですけど、YouTubeでわちゃわちゃ、わいわいしてるバラエティ番組みたいのでハマりました。それを率先してやっていたのがBTSで、BTSはたぶんそれで火がついて今に至るらしくて、最先端行ってるなーと思って見てました。
――BTSは音楽がかっこよくて、キャラは面白くて可愛いとか、両面あって。
プロデュースが上手だなってすごく思いますね。
ソロのほうが大変だし辛いけど、やりたいことをゼロ距離で表現できる。だから一人でやるっていう、ソロっていう軸は崩したくないですね。
――そういうK-POPのプロデュース力やエンタメ感って、マイカさんの活動にもあるなって思います。今の話を聞いて。
ほんとですか!? 好きでよく見てはいたので。今のK-POPは全然追えてないのでわからないですけど。今はどっちかっていうと、コンテンツ的にはアニメとか漫画をよく見ていて、音楽は邦楽に戻ってきた感じです。またサカナクションに戻ってきました。やっぱり原点にして頂点みたいな感じなので。
――そういう話って、お友達としたりします?
いや、しないですね。音楽の話はしないです。一方的にXでつぶやいてます。共有っていうよりは、一人で楽しんでる感じですね。
――それってマイカさんのキーワードというか、“ソロ”とか“一人”って、マイカさんを語る上で大事なワードだなと思っていて。
いろんな意味で“ひとりぼっち”ですね(笑)。
――セルフプロデュースへのこだわりということも含めて。
そうですね。自分でやることが好きっていうのもありつつ、孤独すぎて辛い気持ちもあるっていう感じですね。楽しい時は楽しいし、寂しい時は寂しいし、辛い時は辛い、みたいな。それをひっくるめて感じるのも全部自分だけだし、みたいなジレンマはありますけど、結局楽ですね、ソロの方が。前はグループでやりたいと思っていたんですけど、実際にグループ活動をしたことはなくて。でも専門学校の時代にそれっぽい経験はあって。チームを組んで、発表会までにみんなで作り上げよう、みたいなことはやっていたので。でもグループってパート分けもあるし、頼れるとこは頼れるからいいなって思う反面、自分のやりたいことを言えなくなっちゃうんですよね。複数人になると、相手の意見を尊重したい気持ちが出てきちゃって、こうしたいああしたいっていうのがあんまり言えなくて、言えたとしても大体一致しないんで、私の意見っていうのは。
――うーむ。なるほど。
やりたいことがそれぞれにあると、自分の100%表現したいものって、グループで表現するのは難しいのかな?って気づいて、ソロでやろうと思ってからの今っていう感じですね。ソロのほうが確かに大変だし辛いけど、楽だし、やりたいことをゼロ距離で表現できるので。だから一人でやるっていう、ソロっていう軸は崩したくないですね。
――「猫の子」とか「センチメンタル・ムーン」のMVを見ても、あれって全部一人でやっているわけでしょう? 衣装も演出も撮影も。
そうですね。
――「センチメンタル・ムーン」の、海辺で踊るシーンとかも、三脚とか立てて撮ってるわけですか。
あ、それは、一応自分のカメラで、画角とかも自分で決めるんですけど、シャッターを押してくれたり、ぼやけてないか見てもらったりとかは、お友達にお願いしてます(笑)。
――MV、全部面白いですよね。手作り感満載で。いい意味で。
そうなんですよ。たぶん技術の高い人に頼めばいいものって出来上がるんだろうけど、こういう感じでもいいのかな?みたいな。あえてチープっぽい感じというか、昔のMVに寄せたい気持ちもあるので。ちょっとチープでシュールな、WinkのMVとかもそうですけど、前で自分が口パクしてるけど、後ろにも自分がいて踊ってるみたいな、明らかに合成みたいなのも好きなので。曲は完全に昭和じゃなくても、MVで寄せられる部分は寄せたいからそういうことをしてみたり、あえて画質をガビガビにしてみたり、そういうところは一応こだわってやってますね。
――質感が面白いんですよね。
でもやっぱり一人で全部やるっていうのは、楽しいけど、体力的にも精神的にも大変なので、任せるところは任せたい気持ちもちょっと出始めてる感じですね。監督と演出は自分でやるけど、編集を任せたりとか、そういうのはやってもいいのかな?っていうのは、案としては自分の中で芽生え始めてます。
――「猫の子」のMVは、それこそ昭和ふうの、和室のロケーションがすごく素敵。
自分は前から“和室界隈”って言われていたんです。今は引っ越しちゃって、もうちょっと小奇麗な感じになっちゃったんですけど、実家ではおばあちゃんの部屋が和室で、ボロボロの和室で踊りまくるっていうのが新しかったみたいで。それを活かしつつ、ミスマッチな感じでやりたいと思って。
――ミスマッチも、マイカさんを語る上で大事なキーワードかもしれない。
そうですね。和室にミラーボールを置いたらいいんじゃない?みたいな、そういうことをやりたいなって結構早い段階で思ってましたね。
――衣装も全部自前ですか。
そうです。衣装に一番お金をかけてると言っても過言ではないです。
――「猫の子」は、セーラー服と、詰襟くんと、黒猫ちゃんと、あと柄もののパンツルックとスカートと、5パターンですかね。買出しに行って。
買い出しに行って。自分の好きなブランドがあるので、そこで選んで買いました。
――それこそ昭和の、原宿に集う少年少女っぽいなーとか思いましたよ。ファッションへのこだわりもめちゃくちゃありそう。
元々服が好きで、服のために仕事してるって言ってもいいぐらい、服にお金を落としたいんですよね。オタクとまではいかないかもしれないですけど、収集癖があって、中でも服が自分の中で大きくて、どれだけ高くても全然買っちゃうんですよね。フリルの感じとか、ディテールとかを見るのが好きで、定期的にフリルを触ったりするんです。気持ち悪いんですけど(苦笑)。
――立派なオタクだと思います(笑)。
そういうものが部屋に置いてあることで、幸福感を感じるタイプなので。デザインも好きだし、着ることも好きだし、その服を着ることによって、自分をもうちょっと解像度高めに表現できるのが洋服だなって思うので、結構こだわりはありますね。洋服に関しては。
――デザインも、キーワードだと思うんですよね。マイカさんの。世の中を見るのがデザイナー目線というか。
確かに、目で見た時のことを考えることが結構多いです。見えないものよりも、見えるものに美学を感じるっていうか。ビジュアルでハマったりするじゃないですか。性格ももちろん重要だと思うんですけど、アイドルは顔から入ったり、イラストとかも、イラストが好きでその人のことも好きになるから、入口は見えるものだなと思うので。自分もビジュアル面で力を注ぎたいなっていう気持ちが大きいタイプですね。
――だから漫画やアニメも好きなんでしょうね。しかもフェイバリットに挙げてるのが『ジョジョ(ジョジョの奇妙な冒険)』、『チェンソーマン』、『エヴァ(新世紀エヴァンゲリオン)』、『ヒロアカ(僕のヒーローアカデミア)』、『ゴールデンカムイ』とかで、どっちかという男の子が好きそうな漫画が多いような。
少年漫画が好きなんです。バトルものとか、決め台詞とか、震えるんですよね。『ジョジョ』とか、自分を作り上げている重要な要素です。もはや救いみたいな、神みたいな感じ。逆に日常系とかはあんまり見ないかもしれないです。間延びするのがあんまり好きじゃなくて、どんどん進んで行く、刺激的なものが好きなので、バトルものは大好きですね。
――『AKIRA』を挙げてるのが、さすが昭和カルチャー好きだなと。バトル好きというのは、表現衝動の身代わりかもしれないとか思ったりします。
そうかもしれない。自分のことを客観視するのが好きで、自分のSNSもそうで、どう見られたらどう反応が来るかな?とか、ここをこうしたらもっと見てくれる人が増えるのかな?とか、全然思ったりもするので。基本的に、自分が楽しくて上げてることのほうが多いんですけど、客観視することで、内容を変えたりすることもまあまあありますね。
――たぶん今回のCDデビューで、また違う客層も振り向くと思うんですよ。新しく知る方も多いと思うんですけど、何を期待してますか。メジャーデビューのその先に。
なんだろう? より自分の世界観が広まったらいいなっていうことを期待してます。よりたくさんの人に、音楽面での自分を見てほしいなっていう感じです。あとは、SNSでも好きなようにやっているので、そこに飛んできてくれたら嬉しいです。音楽はちゃんと自分が向き合ってやっていることなので、自分の世界観を知っていただけたら嬉しいなっていう感じですね。
音楽は私の核の部分。SNS上ではわりとふざけてる、クスっと笑える部分を前面に出してるけど、音楽は一切ふざけてない自分なので。
――音楽って、マイカさんの中でどの位置にあるものですか。マツヤマイカという本質が真ん中にあるとして、いくつかある入口の一つですか。
音楽は、私の核の部分っていう感じです。音楽に関しては、あんまりふざけてないので。他は全然ふざけてもいいんですけど。SNS上ではわりとふざけてる面が出てるかなって感じで、ショート動画とかも笑ってくれたらいいな、くらいの感じで作っていて、クスっと笑える部分を前面に出してるので、たぶんそこから入ってくれた人って結構多くて。だけど、意外と“マツヤマイカってこういう感じで音楽やってるんだ”みたいな、ちょっと真面目な部分っていうか、真剣な部分が音楽なので、そこは一切ふざけてない自分なので。入口はSNSから入ってもらったとして、そこを見てもらえたらなっていう、自分の核の部分かなっていう、元々やりたかったことでもあるので。
――そこ、今日一番のキーワードですね。音楽はマツヤマイカの核の部分。いただきました。たとえば「センチメンタル・ムーン」って、歌詞はそれこそ真面目な、人生の応援歌っぽい感じがあって、すごいグッとくる人は多いと思うんですよ。曲はポップですけど。
ありがとうございます。嬉しい。
――「センチメンタル・ムーン」は、作る時にどんな動機がありましたか。
2曲同時進行で作ってたんですけど、「猫の子」のほうが明確に想像できていたんですよ。それで「猫の子」を先に作っていたんですけど、最終的に全部完成したのは「センチメンタル・ムーン」が先で。「猫の子」ははっきりMVの世界観とか歌詞の世界観はもう決まっていたんですけど、“私が最初に出す曲は「猫の子」ではないな”というのがあって。
――それはなぜ?
「猫の子」はちょっと、なんて言うんだろう、ちょっとサブカル寄りだから、サブカル過ぎて入って来れない人もいるかな?って、もうちょっと自分の等身大の曲を作りたいなって思ってたので。「センチメンタル・ムーン」に関しては、歌詞も決まってなかったし、MVも全然決まってなくて、一番漠然としていたんですけど、なんだかんだ形になっていったら、MVの構想も生まれていって。“やっぱり「センチメンタル・ムーン」が1曲目だな”って。自分の等身大の曲でもあり、応援歌っぽく聴いてもらえる感じがいいなって思って生まれたのが、「センチメンタル・ムーン」ですね。
――《ほら地に足つけて生きてやる》、とか、《苦しさに 負けてやんない》、とか。熱いこと歌ってるけど、曲と声が可愛いから入りやすい。
嬉しいです。ファンの方もそこ(歌詞)の部分がすごく響いてくれたみたいで、“そこが良かった”っていうコメントがすごい来たりしたので。まっすぐすぎて、入れるかどうか迷っていたんですけど、そういう部分も入れてもいいかなっていうので入れたら、すごい良かったって言ってもらえたので、入れて良かったです。
――いい対比ですよね。「センチメンタル・ムーン」と「猫の子」と。
「猫の子」に関してはフィクションっていうか、“こういう男の子がいたら”っていう物語みたいな感じで作ったので。
――少女漫画っぽいですよね。王道の恋愛もの。
完全にそういう感じで作ってます。
――「檸檬」はどうですか。このファーストEPで初登場の新曲。
「檸檬」に関しては、自分の中で一番抽象的な曲です。何を伝えたいか?って言われたら、一応ありはするんですけど、聴き手によってそれぞれで受け取ってほしいなと思っていて。抽象的な曲って、その人によって物語を変えられるし、はっきり物事を言ってるわけじゃないので、“こうかな?”っていう想像をしてほしいという気持ちも込めて。「センチメンタル・ムーン」よりは、言葉で気持ちいい、語感で作った感じが大きくて、わりと抽象的にしたかなっていう感じです。
――受け取り方は自由。そこであえて、マイカさんの好きな一行は?
難しいなー。でも《約束の逃避行に期待をしてる》は、気に入ってます。ここの部分に関しては、大人になりきれてない自分っていうのもあるし、過去の自分に対して甘えた部分が出てるっていうか。逃避行に期待しちゃってるぐらい、自分の今の大人っていう現状を投げ出してるっていう意味も込めているんですけど。恋愛としても受け取れるっていうか、自分に対しての気持ちでもあるし、自分にはかなわないような、年上の大人の人に恋してるみたいな受け取り方もできるなって思うので。恋してるけど近づけない、みたいな。そういういろんな意味にも取れるかな?っていうので、ここの部分は気に入ってます。
武道館に行きたいとか東京ドームに行きたいとか、そういう大きい展望というよりは、近い目標をたくさんクリアしていけたら。
――わかりました。そのぐらいにしておいて、あとはみなさんに楽しんでもらいましょう。さぁ、ここから始まる本格的な音楽活動。目標はありますか。
たくさんこれからも、自分の世界観を世に放っていきたいっていう気持ちはあって。でも一つのジャンルにとどまらず、いろんな方向性で自分の目指したい曲とか、表現したいものを音楽で、これからたくさん上げていきたいなって思ってます。今まではあんまり曲数もなかったんですけど、例えばMVが出なかったとしても曲だけを作るとか、そういうことを自分の勉強も兼ねて、もうちょっとやっていきたいなっていう気持ちはありますね。なので、武道館に行きたいとか、東京ドームに行きたいとか、そういう大きい展望というよりは、近い目標をたくさんクリアしていけたらな、みたいな感じですね。
――最近DTMを始めたという話も聞いているので。どれだけ進化していくのか、めっちゃ楽しみにしてます。
まだまだなんですけど、それも勉強していきたいです。
――そしてライブパフォーマンスも。
そうですね、ライブも含めて、音楽の勉強ももうちょっとしたいなっていう気持ちのほうが大きいかもしれないですね。2月にリリイベをやるんですけど、まだ3曲しかないので(笑)。とにかく曲を増やしたいと思ってます。
取材・文=宮本英夫 撮影=大橋祐希
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