■2025.02.16夢限大みゅーたいぷ 2nd LIVE「でぃすかばりー☆じゃーにー」@Zepp Shinjuku(TOKYO)
2024年8月の1st LIVE以来、様々なイベントやライブハウスなどの定期公演を重ねて実力を磨いてきた『BanG Dream!』のニューバンド・夢限大みゅーたいぷ。その半年ぶりとなる単独ナンバリングライブが、2月16日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)にて開催された。レベルアップしたそのパフォーマンスで満員のファンを熱狂させた昼公演の様子をレポートしよう。
■ファンの前で見せつけた「旅路」の末に辿り着いた成長に大歓声が!
2023年秋にデビューし、メンバー個々の配信活動など、これまでの『BanG Dream!』のバンドとは違ったスタイルで活動する夢限大みゅーたいぷ。昨年8月に開催された1st LIVEを皮切りに、ライブハウスでの定期公演やMyGO!!!!!、RAISE A SUILENのライブでのオープニングアクトでリアルライブでの経験も積み重ねてきた彼女たちが、いよいよ待望の2nd LIVEへと辿り着いた。
会場のZepp Shinjuku (TOKYO)のスタンディングフロアは、立錐の余地も無いほどの満場のファンで埋まり、場内に流れるインストゥルメンタルに合わせて早くもコールやクラップで盛り上がるなど、開演時間が近づくにつれて熱気が高まり続ける。そして間もなく開幕のアナウンスが流れると、推しのイメージカラーで輝かせたコンサートライトの極彩色の輝きが場内を包み込む。
そしてVo. 仲町あられのナレーションによるメンバー紹介PVに合わせて、メンバーがステージに登場し、大歓声の中でライブの幕が開いた。
Vo. 仲町あられ
オープニングを飾ったのは、1stLIVEではアンコールのラストで初披露された「コハク」。後のMCで「1st LIVEからレベルアップした新しい自分達の姿を見せたいから」と語られたこの選曲に、その気持ちを感じた場内のテンションもスタートから最高潮に。自分の存在する意味が分からず、悩みながらも探し求める少女の気持ちを、激しい重低音の演奏とパワフルに叩きつけるようなボーカルで熱唱し、クライマックスの仲町のロングシャウトに大歓声が沸き上がった。
「盛り上がっていこー!」「まだまだいけそうな気がするんですけど?」
そんなゲキを受けてコールが盛り上がる中、VTuber・P丸様。の「メンタルチェンソー」にボカロ曲「エイリアンエイリアン」と、公式チャンネルで披露した【歌ってみた】ナンバーを迫力のライブバージョンで連続披露し、オープニングパートから場内の熱を一気に上げてみせた。
Gt. 峰月律
MCを挟んでリスタートした次のパートはじっくりと聴かせるステージが繰り広げられた。生きづらさに苦しむ少女の心を描いた切ないリリックをパワフルに唄い上げた「エンプティパペット」、そしてMyGO!!!!!の「壱雫空」を疾走感のある原曲とは対照的なアコースティックバージョンでカバー。1stLIVEでは仲町とKey. 藤都子の2人での披露だったが、今回は全員が参加。仲町の情感あふれる静かな独唱にキーボードとギターの音色が静かに重なっていくバラードアレンジに、ファンもじっくりと聴き入りラストでは大きな拍手が場内を包み込んだ。
そしてこのパートを締めくくるのは、先日リリースされたばかりのデジタルシングル「TRASH LIFE」。「エンプティパペット」と繋がるこの曲では、苦しみから抜け出して大事な出会いを経て成長していくドラマを力強く唄い上げていく。そしてスクリーンにはGt. 峰月律プロデュースの実写PVが共に流れ、夢限大みゅーたいぷの新境地でもある楽曲の雰囲気をさらに盛り上げてみせた。
■さらなるステップに向けて夢限大みゅーたいぷの冒険は続く!
ライブもいよいよ後半戦に突入し、ファンにはおなじみの定番ナンバーを中心に明るくノリノリのパフォーマンスが繰り広げられていく。ハロー、ハッピーワールド!の代表曲「えがおのオーケストラっ!」のカバーと、ゲームのドット絵のようなかぶり物でパフォーマンスを繰り広げるPVをバックに繰り広げられた「新人類は仮想世界の夢を見るか?」とハイテンションに2曲で再び場内の空気を熱く盛り上げていく。
Gt. 宮永ののか
さらに自分たちが半年間成長してきたというファンへのメッセージと「一度きりの人生楽しもう!」のゲキから、アニマル化したメンバーのイラストが飛び交うファンシーなPVとは裏腹なシニカルなリリックのギャップが楽しい「✞animaるパーティ✞開催中✞」では、サビをステージとファンが一体になって歌い共に盛り上がる。
そして拡声器を使ったボーカルなどと共に、現状の全てを受け入れて進む覚悟を示した女の子の気持ちを叫ぶように歌う「ビッグマウス」で、場内の空気が熱く激しくヒリついていく。
「私、限界まで働けます!」の言葉を合図に、漫画家としても活躍中のメンバー・藤が引きこもりながらも作品作りに心血を注ぐ、クリエイターの気持ちを歌った「限界現実サバイブ天使」がスタート。曲のモチーフとなっている藤の配信での定番挨拶「臨、兵、闘、者、皆、陣、烈、在、前!」のコール&レスポンスやマンガを使ったPV、ゲストとしてステージに登場した「ゼロから打ち師始めます。」のパフォーマンスも加わってステージはカオスな盛り上がりに。
Key. 藤都子
そしてラストを飾るのは、昨年のクリスマスにリリースされた1st Single「コミュ着火Fire!」。活動一年目の集大成として作られたナンバーだけに、これまでの成長をファンに見せたいという今回のライブを締めくくるのにピッタリの一曲だ。疾走感あふれる力強いロックのリズムと共に、メンバー5人&応援してくれるファンと夢限の旅路を突き進もうという希望に満ちたリリックに、ファンも力のこもったコール&レスポンスを重ねて共に盛り上がり、ライブは最高潮の盛り上がりで締めくくられた。
DJ&Mp. 千石ユノ
「みんなありがとうサイコー!」のメッセージと共にメンバーが引き上げると、すぐさま起こるアンコール。それに応える様に始まったのが、Gt. 宮永ののかによる実写ビデオ「今日のののちゃん」。宮永ならではのカオスなノリに、藤のナレーションでライブグッズを紹介していく映像に場内は笑いに包まれる。さらにDJ&Mp.千石ユノによるDJ TIMEで再び熱気が上昇してきたところで、ライブタオルを振りながらメンバーが再登場。
「アンコールありがとうございますー!」
そんなゲキとともに始まったアンコールの幕開けは、Poppin’Partyの「ときめきエクスペリエンス!」。『BanG Dream!』ファンにとってはもちろん、メンバーにとっても1st LIVEで唄う際にみんなで初めて合わせた曲ということで、場内にいるすべての人にとって大切で大好きな曲を熱唱。歌い終えてのMCでも、自分達もこの曲のようにみんなの大切な存在になると決意を語った。
2nd Singleの発売とリリースイベント、それに合わせた3rdライブツアーや対バンライブ開催など嬉しい告知をファンに伝え、最後の挨拶では全員がもっと成長してみんなにその姿を見てほしいという未来への希望を語っていった。
そして始まったアンコール2曲目は、TVアニメが話題沸騰中の『BanG Dream! Ave Mujica』のエンディングテーマ「Georgette Me, Georgette You」。意外なナンバーに場内がどよめく中、キーボードの独奏に合わせての力強い独唱とコーラスが場内に響き渡り、その迫力に対して曲の後に大きな拍手と歓声が巻き起こった。
正真正銘のラストを飾るのは、彼女達の始まりの歌「夢現妄想世界」。「全てを無にするためのパワーをみんなで出そう! 出せるかなー?」のゲキとともに、ありきたりな青春なんかをぶっ飛ばして自分達ならではの青春を突き進もうというリリックを、拡声器も使いながらパワフルに唄い上げラストは全員でのジャンプで締めくくった。
そして最後は生声で「ありがとうございましたー!」と感謝の気持ちをファンに伝え、ここまでの旅路の締めくくりと、新たな旅立ちをファンに焼き付けてみせた。パワフルで華やかなパフォーマンスと、青春の痛みをストレートに唄い上げる独自のスタイルを、現在進行形で磨き上げ続ける夢限大みゅーたいぷ。この先どんなライブを繰り広げてくれるのか目が離せない存在だ。
取材・文:斉藤直樹 撮影:なかむらうるは
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