小柳ゆき、新曲「薄氷ノ花」で春の訪れを歌う

小柳ゆきが3月3日に新曲「薄氷ノ花（うすらいのはな）」を配信リリースした。

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「薄氷ノ花」は小柳自身が作詞作曲を手掛け、アレンジ、プログラミング、ベースは鳥越啓介が担当している。現在、NHK「ラジオ深夜便」2025年2～3月放送の「深夜便のうた」としてオンエアされている。モノクロのヒョウとカラーの花のコントラストが印象的なジャケットのイラストはTamaki.Sが担当。ペンと色鉛筆で細部まで精緻に描き込まれていながらも、どこかシンプルに感じられるTamaki.Sのアートワークは「薄氷ノ花」での小柳の美しく繊細なボーカルとメロディにも調和している。

小柳は同曲の「深夜便のうた」でのオンエアに際して、月刊誌「ラジオ深夜便」2月号に以下のコメントを寄せている。（コメントはNHK財団のサイト「ステラnet」でも掲載）

2月から「深夜便のうた」を担当させていただくことになって、思ったのは、初春のまだ寒さ残る季節の中に春の到来を予感させるような曲を書きたいということでした。雪や氷に覆われた冷たく寒い季節でも、やがてその色のない世界に少しずつ花が咲き始め、色とりどりの世界になっていく―そんなイメージで、歌詞にはこの曲を聴いた皆さんがそれぞれのペースで日々の生活を送りながら、自分だけの花を咲かせてほしいという思いを込めました。（「ステラnet」より引用）

1999年9月15日に現役高校生として「あなたのキスを数えましょう～You were mine～」でデビューした小柳は、2024年9月15日にデビュー25周年を迎えた。25周年を前にした2024年4月には、「あなたのキスを数えましょう～You were mine～」と4thシングル収録の「愛情」を収録した両A面7inchレコード盤のリリースが話題を呼んだ。

「薄氷ノ花」は小柳の25周年イヤーにリリースされた楽曲であり、アニバーサリー感も感じさせる。ブラックミュージック由来のソウルフルで力強いボーカルスタイルで人気を獲得した小柳だが、本楽曲では、抑え気味のボーカルでの表現力が際立っている。この楽曲は、デビュー当時のファンにも、その後の活動を追えていない人にも届く作品となっている。

「薄氷ノ花」を注意深く聴くと、同じ歌詞を歌っている箇所でも、前後の歌詞の内容によってニュアンスが異なって聞こえる点に気づくだろう。歌詞中の「涙」という言葉は、春の別れを経て新しい生活を迎える人にとっては応援歌となり、辛い経験をした人にとっては癒しの歌となるだろう。

小柳は4月に大阪・横浜・東京で春のビルボードライブツアー「Billboard Live 2025」を予定しており、25周年イヤーのステージで「薄氷ノ花」が披露されることが期待される。