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打首獄門同好会×怒髪天×カネヨリマサル、3組のフロントマンが過去最高に予測不能な『Jungle Attack』を語る座談会「バンドは本当にいろいろあるからね」

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『802 Jungle Attack Vol.5』

『802 Jungle Attack Vol.5』

打首獄門同好会、怒髪天、カネヨリマサルが出演するライブイベント『802 Jungle Attack Vol.5』が、4月9日(水)に大阪・GORILLA HALL OSAKAで行われる。『802 Jungle Attack』は、大阪のラジオ局FM802と大阪・住之江区のライブハウス「ゴリホ」ことGORILLA HALL OSAKA、プレイガイドのイープラスが、新たなライブハウスカルチャーを推進すべく2024年4月に放送を開始した『MUSIC Play-STANDARD』(月〜金曜23:48〜24:00)と連動するオムニバスライブ。第1回はThis is LAST、ビッケブランカ、Mr.ふぉるてが、第2回はフレデリック、Lucky Kilimanjaroらが、第3回はTenTwenty、レトロリロン、Laura day romanceが、第4回はSCANDAL、Conton Candy、ブランデー戦記が、ゴリホを大いに盛り上げた。

第5回となる今回は、メンバーの発熱により惜しくも出演キャンセルとなった『FM802 RADIO CRAZY 2024』の借りを返すと意気込む、打首獄門同好会。一方、10年ぶりとなる同年末の『レディクレ』でオーディエンスをとことん沸かせたJAPANESE R&E​バンド、怒髪天。さらに昨秋、地元大阪でキャリア初の大阪城音楽堂ワンマンをソールドアウトさせ勢いに乗る、カネヨリマサルが登場。そこで、昨年、結成20周年の打首獄門同好会、同40周年の怒髪天、10周年のカネヨリマサルと、アニバーサリーイヤーを経て次の10年へと動き出した3組のフロントマンが、『802 Jungle Attack Vol.5』を紐解く、ここだけのスペシャル座談会を実施。これを読めば当日が楽しみになること間違いなし!?

「音楽に壁はないと思っているので」(ちとせみな)

カネヨリマサル

カネヨリマサル

――まず最初に今回のメンツを聞いたとき、ありそうで意外となかった組み合わせだなと思ったんですけど、それぞれ面識はあるんですか?

打首獄門同好会・大澤敦史(Gt.Vo):怒髪天とは『シーチキン食堂』というはごろもフーズのCM撮影でご一緒して、そのときに話す機会がたくさんできたのが最初の思い出だった認識があるんですよ。

怒髪天・増子直純(Vo):そこからはだいたい毎年、福島県の『風とロック芋煮会』とか、俺らと打首は何だかんだイベントでは一緒になってるんだよね。あとはやっぱり、打首の姉さん=junko(Ba)が北海道の大先輩なんで(笑)、飲みに行ったりとか。

大澤:ただ、カネヨリマサルとは今回が初めてですね。

増子:俺たちも初だね。

――増子さんが50代、大澤さんが40代、ちとせさんが20代ですから、なかなか対バンの機会はなかったかもしれないですね。

増子:20代! 恐ろしいね、危うく3世代だもん。かろうじて娘ぐらいの年齢だからいいけど、孫までいったらヤバいって(笑)。

大澤:でも、うちには66歳がいるんで(笑)。リアルに孫でもいけると思います。

――昨年末の『RADIO CRAZY 2024』でも増子さんがMCで、「我々が最年長ですけど、打首のjunkoさんがいたらそうじゃなかった」って(笑)。

大澤:うちは先輩バンドのMCの最年長のくだりをよく潰しちゃうんですよ(笑)。

増子:あんまりいない年齢だからね。今、うちのサポートをやってくれてるアナ―キーの寺岡信芳(Ba)さんで65歳だから。

大澤:おお! ギリギリですね。

増子:そこで競ってどうすんの(笑)。もうね、ライブハウスをツアーで回ると、店長がみんな年下なのもだいぶ衝撃だから。

――そういう意味でも今回は、今までで最も幅広い世代のバンドが出る『802 Jungle Attack』になるかと。

大澤:ツアーに誘いたいバンドとして怒髪天の名前は毎回出てたんですけど、うまく日程が合わなくて……なので、うちと怒髪天の対バンは「ついに!」という感じなんです。そこに3バンド目としてカネヨリマサルが入ってきたことで、「この日はいったいどうなるんだ!?」と。

――むしろカネヨリマサルも、声が掛かったときに同じようなことを思ったかもしれないですね。

カネヨリマサル・ちとせみな(Vo.Gt):ジャンル的にも普段はやることがない大先輩とのスリーマンなので、「大丈夫かな?」という気持ちはちょっとあるんですけど、カネヨリマサルのお客さんも、この2バンドならきっと楽しんでもらえるだろうなって。音楽に壁はないと思っているので、自分たちなりのライブをして、いい日になるように頑張りたいです!

――カネヨリマサルにとって、怒髪天と打首獄門同好会はどういう印象ですか?

ちとせ:打首さんは神奈川県の『JUNE ROCK FESTIVAL 2019』で、ステージは違うんですけど同じ日に出させていただいたとき、メンバーのみんなとライブを見て……何かもうすごいエネルギーがステージにもフロアにもあって刺激的で、自分たちにはないパワーをもらえて本当に楽しかったなって。怒髪天さんも初めてなんですけど、増子さんがMCをされている音楽番組『超音波』にゲストで出させていただいたときにお話して、すごく優しく接していただいて。だから今回、ご一緒できるのがめっちゃ嬉しいです。

――逆に打首や怒髪天から見た各々についてはどうでしょう?

大澤:怒髪天は対バンしたいと前々から思っていたので、どういうライブになるのかは想像できるし、「よし、やってやるぞ!」という気持ちなんですけど、カネヨリマサルは、こちらとしてもどのカードを切ったらいいのかが未知数で。言っても、うちも結成20年超えのバンドなので、お初とか知らない相手が減ってきてるのは正直あるんです。だから、こういう新鮮な出会いは非常にワクワクするところですね。カネヨリマサルも結成10周年を超える大阪のバンドという意味では、こちらがホームに乗り込んで胸を借りる気持ちで、どう攻めるライブになるのか楽しみにしたいと思ってます。

増子:打首に関しては何の心配もしてなくて、ただぶつかれば絶対にいい化学反応があると思うし、打首のお客さんも、ちゃんと俺らのいいところを分かってくれると思う。カネヨリマサルもメンバーは分かってくれると思う。ただ、そのお客さんにどう伝わるのかが心配だよね。

ちとせ:カネヨリマサルのお客さんは熱くて、音楽愛が深い人が多いので、絶対に通じるものがあるはずだと勝手に私は思ってます!

増子:そうだと最高にうれしいけど、ものすごい勢いで空回りするんじゃないかと思って。でもまぁそれも、ここ何年かで始まった問題じゃないか、40年空回り続けてきたから(笑)。お客さんにとっては普段は見ないジャンルのバンドだろうから、その反応はちょっと楽しみだよね。

「音楽に飽きることはないよね」(増子直純)

怒髪天

怒髪天

――去年、カネヨリマサルが結成10周年、打首は20周年でしたけど、怒髪天は40周年という想像できないぐらいの長さで。趣味でも仕事でも何でも、40年も続くことはないですよね。

増子:こんなに続くとは思ってなかったけどね、老舗の和菓子屋じゃねえんだから(笑)。

大澤:強過ぎる……! だって、カネヨリマサルからしたら、生まれるずっと前からバンドをやっているわけで。

増子:もう歴史上の人物みたいじゃん(笑)。

――増子さんはバンドに飽きたことはないんですか?

増子:歌詞は書くけど曲が作れるわけじゃないし、あっちもこっちもできないので、「ここってこうなってたんだ!」「おー、これってこういうことか」みたいな音楽的な目覚めが人よりも何年も遅いから、ずっと新鮮なんだよ。この年になってギターが弾けるようになったらまた変わるだろうし。そのためには「いい楽器を買わないと絶対に続かないよ」と言われたから、30万ぐらいするギターを買ったんだけど、これがシャイなヤツでね。ケースから一向に出てこない。

――そもそもご主人様が呼ばないからじゃないですか(笑)。

増子:ソファの下にずっと入ってるよ(笑)。そういう楽しみもあるから、音楽に飽きることはないよね。まだまだ知らないことがいっぱいあるし、面白いよ。

――ギターと言えばつい最近、大澤さんのギターがアメリカから帰ってこないという事件が。

大澤:最新のトピック、ありがとうございます(笑)。乗り継ぎの飛行機に乗ってしばらくしてから機内のWi-Fiにつないだら、位置情報がそれだけぽつーんと取り残されていて。「あれ? この子はまだアメリカにいるな」と(笑)。飛行機で14時間かかるようなところだったんで絶対に取りに行きたくなかったから、次の日の便で帰ってきてくれて良かったです。

――渡米は世界的なライブショーケース『SXSW 2025』出演のためということでしたけど、実は昨年はビザの問題があって出られず、ようやくだったんですね。

大澤:元々は2020年にアメリカに行くつもりだったんですけど、コロナ禍で中止になっちゃって。去年は結成20周年だったので大々的に告知して、その雪辱を果たそうとしたものの、今度はビザを取り遅れるという失態……なので5年越しでやっと実現したんです。日本語詞の翻訳をVJの映像に載せるという力技だったんですけど、画面を見ながらクスクス笑うお客さんという、ライブではあまり起こり得ない反応を得られました(笑)。アメリカでもノリがいい人は、お客さんにスクワットをしてもらう曲(=「筋肉マイフレンド」)を初見でもやってくれるんですよ。ただ、「一人だけシルエットが違う人がいるな」と思ったら、ものすごい体格の人が他のお客さんをダンベルみたいに抱えてスクワットしていて(笑)。アメリカでも音楽を通じて面白いことができるんだなと。

ちとせ:バンドを10年続けるだけでも、いろんなチャレンジや大変なことがあって。自分たちの心も音楽もちょっとずつ変わっていくのを感じるので、そういうお話を聞くと結成20周年とか40周年という未来が楽しみだなと思いました

増子:バンドは本当にいろいろあるからね。

――増子さんが言うと重みがありますね(笑)。

「みんな大好きGORILLA HALL OSAKA」(大澤敦史)

打首獄門同好会

打首獄門同好会

――ちなみに、打首とカネヨリマサルはGORILLA HALL OSAKAでライブをしたことがありますが、感触はどうでした?

大澤:いやもううちは「みんな大好きGORILLA HALL OSAKA」だと思ってるんで、怒髪天にもぜひ堪能していただきたいです。1階のフロアは広々として自由に過ごしやすいし、2階の席も見やすくて、その一角がリラックスできるスペースになっていたり、お客さんへの気遣いに溢れている。また、裏がいいんですよ裏が! 出演者向けに食べ物や飲み物のケアをしてくれるカウンターや、一組ずつ控え室もあります。しかも、ちょっと外に出たらバーベキューセットまであるんですよ! ドアの傍らの冷蔵庫に肉が入っていて、「どうぞみんなで焼いて食べて!」みたいな。きっと今までに出たバンド全組がGORILLA HALL OSAKAを愛してます(笑)。

ちとせ:私もバックヤードの充実ぶりにビックリしたのと、大阪にこんなに広くてきれいなライブハウスができたのが純粋に嬉しいなと思いました。お客さんにも知ってもらいたいし来てもらいたいなって。

大澤:あと、隣接する建物にはスーパー銭湯(=スパスミノエ)もあるから、お客さんもひとっ風呂浴びて、汗を流して帰ることもできるわけで。

――ぜひ気軽に遊びに来てほしいですね。最後に『802 Jungle Attack Vol.5』に向けて、皆さんの思うところを聞いておきたいなと!

ちとせ:カネヨリマサルを初めて見てくださる人がたくさんいると思うので、「大阪にこんなバンドがいるんだ!」と思ってもらえるように頑張りたいですし、この2バンドと一緒にやれるのはチャンスというか、いっぱい吸収して、いい日にしたいなと思ってます!

増子:本当に楽しみだし、この3組の組み合わせはめったにないので、どんな化学変化が起こるのか見に来てほしいなと思うよね。あとはもう全力でやるだけだから。ぶちかます!

大澤:私事なんですけど、うちは『RADIO CRAZY 2024』にせっかく誘っていただいたのに、メンバーのインフルエンザにより出演できないという記憶に新しい「やらかし」がありまして……今年は「FM802さんの言うことは何でもやります」という方針なので(笑)、かなり気合が入ってます。ここで全ての借りを返せるとは思ってないですけど、とりあえずいいところを見せたいですね。あと、自分たちの企画でこの3組を組む発想はなかったので楽しみにしてますし、何せいいライブにしたいと思ってます!

――どういう出順になるかでも変わるでしょうし、3組だと対バン相手に触発されていつもと違う一面が出たりもしますよね。

大澤:確かに、怒髪天の前にやるか後でやるかで、ライブの内容が違ってくる可能性はだいぶあります。一日の流れを作るという美徳がありますから、対バンのMCを拾ってセットリストが変わることもあり得るし、俺たちはカネヨリマサルの出方も知らないわけだから、ある意味、最初にやるのが一番やりやすい。もうやり逃げ、投げっぱなし、みたいな感じで(笑)。

――第5回にして過去最高に予測不能な『802 Jungle Attack』。それでは、4月9日(水)にGORILLA HALL OSAKAでお会いしましょう~!

『802 Jungle Attack Vol.5』

『802 Jungle Attack Vol.5』

取材・文:奥“ボウイ”昌史

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