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バロックの面白さは無限大! 『鈴木優人×角野隼斗 バロック・ライブ』【特集:こども音楽フェスティバル 2025】Vol.7

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世界最大級のこどものためのクラシックの祭典『こども音楽フェスティバル 2025』が、ゴールデンウィークにサントリーホールで開催! 国内外の第一線で活躍する多数のアーティストを迎え、様々な年齢のこどもたちにあわせたバラエティ豊かなプログラムをお届けするこのフェスティバルは、“こころ はずむ ひびきあう”という言葉とともに、音楽に触れる感動と、音楽を分かち合う歓びをこどもたちに伝えていく。

フェスティバルの公演を紹介する連載第7弾は、ふたりの“異才”がバッハをはじめとする“バロック音楽”のステージで出会う、このフェスならではのスペシャルな公演『鈴木優人×角野隼斗 バロック・ライブ』を紹介する。


『こども音楽フェスティバル 2025』のミュージック・パートナーを務める鈴木優人と、コンサート・プログラマーを務める角野隼斗の顔合わせによる『バロック・ライブ』は、「バロック音楽」のイメージがガラリと変わること間違いなしの注目公演。まずはこのふたりのスターについて、あらためてご紹介しよう。

鈴木優人(C)Marco Borggreve

鈴木優人(C)Marco Borggreve

鈴木は、日本を代表するバロック・オーケストラおよび合唱団、バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の首席指揮者であり、チェンバロ奏者やオルガン奏者としても古楽シーンをリードする存在。また、読売日本交響楽団の指揮者/クリエイティヴ・パートナーを務め、バロック以外のフィールドでも活躍している。さらには調布国際音楽祭のエグゼクティブ・プロデューサーとして腕をふるい、NHK-FM『古楽の楽しみ』にレギュラー出演。音楽への愛にあふれた斬新なアイデア、幅広く圧倒的な知識、そしてそれらに裏打ちされた親しみやすいトークでもクラシック・ファンの心をつかんでいる。こども音楽フェスティバルではミュージック・パートナーとして、こどもたちの心も魅了するだろう。

角野隼斗(C)RyuyaAmao

角野隼斗(C)RyuyaAmao

いっぽうの角野は、クラシックで培った高い技術と独自のアレンジ、即興技術を融合した独自のスタイルで絶大な人気を誇るピアニスト。「Cateen(かてぃん)」名義で活動するYouTubeチャンネルから人気に火が付き、独自の世界観を表現するリサイタルツアーは連日完売、一方で国内外のオーケストラとも共演を重ねるなど高い評価を得ている。さらに2021年に行われたショパン国際ピアノコンクールでセミファイナリストに輝き、2024年には日本武道館で開催した単独公演が即日完売。実力はもちろん熱狂的ともいえるその人気は、普段クラシックを聴かない人にも届いているだろう。次世代への取り組みにも積極的で、『こども音楽フェスティバル 2025』ではコンサート・プログラマーとして3つのコンサートに出演し、クラシック音楽の魅力をこどもたちに届けてくれる。

それぞれの分野を極めたスペシャリストでありながら、ジャンルの垣根を軽やかに飛び越え、新たなファンを巻き込みながら自身の表現を広げていく――それがふたりに共通する特徴だろう。たとえば鈴木も角野もジャズの殿堂、ブルーノート東京でライブをしたことがある。鈴木のチェンバロはときにアグレッシヴでグルーヴに満ちており、角野のピアノは軽妙洒脱なジャズのエッセンスとクラシカルな煌めきをちりばめたオリジナリティあふれる演奏だった。

そんなふたりが大切にしているのが、「即興」である。現代はジャズなどで聴くことの多い即興演奏も、もとはといえばバロック音楽の時代にさかんに行われていたものだった。「バロックというとちょっと難しい、あるいは堅苦しいイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、本来はすごく自由で楽しいもの。その楽しさを、即興も交えながらこどもたちに伝えたい! と鈴木さん、角野さんが様々なアイデアを出し合って企画が進んでいます」と公演担当者は語る。

この公演ではピアノだけでなく、チェンバロや、大ホールの正面にそびえたつオルガンも演奏されるという点も注目ポイントだろう。角野がチェンバロやオルガンを演奏する機会はきわめて貴重。日ごろからトイピアノやアナログシンセサイザーなど、あらゆる鍵盤楽器を弾きこなしている角野だが、果たしてどのような演奏を繰り広げてくれるのだろうか。もしかしてバロックがジャズ風の展開に……など想像は尽きない。

プログラムは、バッハの「インヴェンション第1番 ハ長調」と「2台のチェンバロのための協奏曲 第3番 ハ短調」が発表されている。インヴェンションはピアノの練習曲としてもよく取り上げられる曲なので、一度は苦労した思い出がある人も多いのではないだろうか。今回、ふたりの演奏を聴くことで、お子さんも楽しくバッハに取り組めるようになるかもしれない。「2台のチェンバロのための協奏曲」では、ふたりの演奏だけで協奏曲が演奏される、とても楽しみな企画だ。ほかにも「バロック音楽を題材にした即興演奏」が予定されている。まさにこの日この時だけの一期一会の機会になることだろう。オンライン配信もあり、何度でも楽しみたい公演だ(アーカイブ有)。

「鈴木さんのバロック的な即興演奏と、角野さんの現代的な即興演奏がステージ上でどのような化学反応を起こすのか、本番まで何が飛び出すかわからなくてワクワクします。バロックは自由なだけに選択肢も無限、おふたりのアイデアもどんどん膨らんでいますので、必ずやバロックのイメージを変える発見がいっぱいのライブになります!」と公演担当者も熱い期待を寄せる。おすすめ年齢は中高生とのことだが、小学生から入場できるので、ぜひ親子で足を運んでいただきたい。

文=原 典子

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