角野隼斗(C)RyuyaAmao
世界最大級のこどものためのクラシックの祭典『こども音楽フェスティバル 2025』が、ゴールデンウィークにサントリーホールで開催!国内外の第一線で活躍する多数のアーティストを迎え、様々な年齢のこどもたちにあわせたバラエティ豊かなプログラムをお届けするこのフェスティバルは、“こころ はずむ ひびきあう”という言葉とともに、音楽に触れる感動と、音楽を分かち合う歓びをこどもたちに伝えていく。
連載第10弾は、フェスティバルのコンサート・プログラマーに就任している角野隼斗による企画『Piano+(ピアノ・プラス)』を紹介する。ピアノの新たな魅力と、ピアノ以外の楽器の魅力を角野隼斗のナビゲートで体験できる、注目の公演だ。
角野隼斗は1995年生まれの29歳。2018年、東京大学大学院在学中にピティナピアノコンペティション特級グランプリ受賞。2021年、ショパン国際ピアノコンクールセミファイナリスト。クラシックで培った技術とアレンジ、即興技術を融合した独自のスタイルが話題を集め、”Cateen(かてぃん)”名義で活動するYouTubeチャンネルは登録者数140万人超、総再生回数は2億回を突破。2024年7月には日本武道館公演を開催。世界デビュー・アルバム『Human Universe』を2024年10月にリリース。唯一無二のピアニストとして、注目を集めている。
そんな角野が自らプログラミングし出演するこの公演について、角野自身このように語っている。
「ピアノを学んでいるお子さんはたくさんいらっしゃいますが、ピアノ以外の楽器に目が向くことって意外と少ないのではないかと思います。このコンサートではピアノだけでなく、オーケストラの楽器にも注目がいくようにプログラミングしました。ピアノ・ソロ、弦楽アンサンブル、管楽アンサンブル、そしてオーケストラという構成でお楽しみいただけましたらと思います」
具体的な演奏曲を紹介していこう。
まず1曲目は、角野のピアノ・ソロ、ショパンの「華麗なる大円舞曲」から。ショパンの初めて出版されたワルツであり、ショパン作品の中でも人気の高い名曲。美しく華麗なピアノ・ソロの世界に浸っていただきたい。
次にお届けするのが、角野と読売日本交響楽団のメンバーによる、ベートーヴェンの「ピアノと管楽器のための五重奏曲」より第3楽章。ベートーヴェンの室内楽曲の傑作のひとつで、ピアノとオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットという編成。読売日本交響楽団の名手たちとの掛け合いに注目だ。
3曲目は、同じく角野と読売日本交響楽団のメンバーによる、ピアソラの『ブエノスアイレスの四季』より「ブエノスアイレスの春」。こちらはピアノと弦楽アンサンブルによる編成でお届け。リベルタンゴと並ぶピアソラの大人気曲を丁々発止のアンサンブルで体験してもらおう。
そしてコンサートの最後に配置されているのが、角野の弾き振り(!)による、ガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」。日本を代表するオーケストラのひとつである読売日本交響楽団と角野が紡ぎだすシンフォニック・ジャズ。その日その時だけの演奏に目が離せなくなること間違いなし。
読売日本交響楽団
ピアノを習っている方に限らず、ピアノに興味がある方、管楽器・弦楽器、オーケストラに興味がある方、全ての方にぜひ体験いただきたいコンサートとなりそうだ。
最後に、角野からのメッセージをお届けする。
角野隼斗(C)RyuyaAmao
「音楽を深く知れば知る程、人生が楽しくて豊かになる、ということを伝えたいと思っています。そのためにも、自分が一番楽しんでいる様子を見せたい。子どもたち自身が好奇心を持って音楽を深く知ってもらえるようなきっかけになれたら嬉しいです」
この公演はオンライン配信も決定しているので、会場で、配信で、一期一会のコンサートを楽しんで欲しい。
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