山口県「くだまつ健康パーク」が著作権侵害で仮処分執行

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5月31日、山口地方裁判所周南支部執行官が、JASRAC管理楽曲を長期間にわたり無断で利用して著作権侵害を継続しているレジャー施設「くだまつ健康パーク」(山口県下松市)に対して、同施設の音響装置、カラオケ装置、映像装置等を執行官保管とする仮処分執行を実施した。

これまでにJASRAC管理楽曲を無断で利用している飲食店やカラオケボックスに対して裁判所執行官による仮処分執行が実施されたことはあるが、本件施設のような利用形態の複合型レジャー施設に対する執行は、全国で初めてのこと。

JASRACは、本件施設を経営するツルガハマランドに対して、利用許諾を得た上でJASRAC管理楽曲を利用するよう再三にわたり説明し、利用許諾契約の締結を求めたが、同社は無断利用を継続。

そのため、2009年10月29日に、同社に対して無断利用期間の著作物使用料の清算及び今後の利用許諾契約の締結を求める民事調停を周南簡易裁判所に申し立てたが、同社が無断利用期間の著作物使用料の清算に応じなかったため不成立となった。

同社による著作権侵害の拡大を防ぐため、JASRACは2010年12月7日に、山口地裁周南支部に対して、本件施設におけるJASRAC管理楽曲の演奏禁止及び本件施設の音響装置、カラオケ装置、映像装置等の執行官保管を求める仮処分を申し立て、同地裁は5月18日に、JASRACの申立内容を認める仮処分決定を下した。