違法カラオケ機器販売とデータ提供でJASRACが告訴

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JASRACは、16日、JASRACの管理著作物を業務用通信カラオケ機器の内蔵ハードディスクに違法に複製し、総合保健施設やスナックにリースしていた佐賀市や久留米市など在住の男性6人、また、同違法カラオケ機器に対し新曲配信データを提供していた佐賀県吉野ヶ里町在住の男性を無断複製物頒布による著作権侵害の疑いで愛媛県西条警察署に告訴した。

違法カラオケ機器を販売した被疑者6人は、佐賀市に本店を置くカラオケリース会社の代表者(57歳)と同社久留米営業所長を含む男性従業員5人。今回の事件は、今年6月に愛媛県西条市在住の男性が、JASRACの管理著作物を違法に複製したカラオケ楽曲データを搭載し、オフライン時の不正利用防止用ロック機能も解除した通信カラオケ機器をネットオークションで販売していた事件(既報:2011年6月8日)の取り調べを進めた結果、6人が共謀してカラオケ楽曲データを無断複製した通信カラオケ機器を店舗等に会社ぐるみで不正にリースしていた事実が判明したもの。

本件告訴は、違法に複製したカラオケ楽曲データを搭載した通信カラオケ機器のリースによる著作権侵害に対する初の告訴となる。
なお、愛媛県警生活環境課(サイバー犯罪対策室)並びに愛媛県西条警察署は、今回の告訴に先立って9月7日に被疑者6人をすでに逮捕している。

また、違法カラオケ機器に新曲データを提供していた被疑者は、佐賀市に本店を置くカラオケリース会社の男性従業員(44歳)で、前述の事件(既報:2011年6月8日)の取り調べを進めた結果、被疑者が勤務先の機器を使って西条市の男性から送られた通信カラオケ機器内蔵ハードディスクに通信カラオケの新曲配信データを無断複製して販売していた事実が判明したもの。

このような新曲配信データの提供は、2009年から行われており、本来のリース事業者としての業務に使用する機器を悪用して行われたことと併せ、権利者として看過できないことから今回の告訴に及んだ。

被疑者は、本件の他にも勤務先の会社ぐるみで行われていた違法に複製したカラオケ楽曲データを搭載した通信カラオケ機器のリースによる著作権侵害容疑で、愛媛県警生活環境課(サイバー犯罪対策室)並びに愛媛県西条警察署により9月7日に逮捕されている。