私的違法ダウンロード罰則化など改正案が可決

ビジネス

20日、参議院本会議において著作権法の一部を改正する法律案が可決、成立した。

今回成立した改正法律案のうち、「私的違法ダウンロードの罰則化」と「著作権等の技術的保護手段に係る規定の整備」は今年10月1日が施行期日となっている。

この中には「違法に配信されているものであることを知りながら、有償の音楽・映像を私的使用目的で複製する行為」(私的違法ダウンロード)に罰則(2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金、またはこの併科)を設ける著作権法第119条の改正が含まれている。

2010年の日本レコード協会の調査では43.6億ファイルもの音楽や映像が動画共有サイトやP2Pファイル共有ソフト等を介して、不正にダウンロードされていると推定されており、このような実態が音楽創造のサイクルに重大な影響をおよぼしているとして、同協会は他の音楽関係団体とともに今回の法改正の必要性を訴えてきた。

【日本レコード協会会長 北川氏コメント】
このたび、「私的違法ダウンロード」への罰則の導入を含む著作権法の一部を改正する法律案が可決、成立し、今年10月1日から施行されることとなりました。これもひとえに、関係各位のご理解とご支援の賜物と感謝申し上げます。
今後は、改正法の趣旨を広く皆様にご理解いただくための広報活動を積極的に行うとともに、ユーザーに対するよりよいサービスの提供に一層努めて参ります。
今回の法改正によりインターネット上で蔓延する著作権侵害行為が減少し、健全なインターネット社会が実現することを期待するとともに、新たな音楽・映像の創作活動に一層努めて参る所存です。