広告・取材掲載

レコ協「音楽メディアユーザー実態調査」公表、ライブ/コンサート等に焦点

ビジネス

レコード協会レコ協
日本レコード協会は、2012年度「音楽メディアユーザー実態調査」を実施し報告書としてとりまとめた。

この調査は、世代間の比較およびトレンドの分析の二つの視点から、音楽ソフトや有料音楽配信等の音楽メディアの需要を総合的に把握することを目的として1986年以降、毎年実施しているもの。

今年度は、定点調査の他に「音楽消費の変化に関する要因分析」、「ライブ・コンサートに係るユーザー動向」に焦点を当てた調査を実施した。

報告書は、同協会ウェブサイト(URL:http://www.riaj.or.jp/)からダウンロードするか、同協会広報部へ問い合わせることで入手できる。

なお、今回の調査設計は以下の通り。

<調査実施概要>
調査対象者:12~69才男女(中学生は親の代理回答)
調査エリア:全国
調査方法 :インターネットアンケート調査
サンプル数:4,948
調査日時 :2012年8月(インターネットアンケート)

【調査結果】

今回の調査によると、新品CD購入率は29.4%(-2.6%)、有料音楽配信・着うたフル購入率は12.1%(-4.1%)、CDレンタル率は21.6%(-1.8%)と、全体的に昨年と比べマイナスとなった。

年代別推定マーケットシェアは、30代〜40代のシェアが、CD(セル)市場(41.8%)、有料音楽配信市場(42.6%)ともに最も高い。着うたフル市場は、若年層と30代〜40代のシェアが拮抗している。

購入した新品CDアルバムのジャンルは、邦楽ポップスが53.5%と最も多く、昨年より3.2%増加した。

新品CDと有料音楽配信では、ともに「未知アーティスト」対「既知アーティスト」の比率は約4:6となり、着うたフルでは、「未知アーティスト」の占める割合が50%を超える。

未知アーティスト購入のきっかけとしては、無料動画配信サイトが21.6%と急上昇。コンサート・ライブイベントは限定的ではあるが、新品CD、着うたフル・音楽ファイルの両方で10位となった。

音楽の楽しみ方では、YouTube等の無料動画配信サイトが最も利用率が高く、次いでラジオが多い。全般的に昨年より利用率が高くなっており、音楽の楽しみ方の多様化が進んでいることがうかがえる。

「音楽消費の変化に関する要因分析」では、有料聴取層が減少し、無料聴取層の増加傾向が継続。有料聴取層の減少は、特に40代で顕著となった。有料聴取層の直近の購入減少理由は「現在所有している音楽で満足している」が約4割で最も高く、次いで「金銭的な余裕が減った」が3割弱となった。

無料動画配信サイト等を通じた視聴が、音楽の「購入(所有)」を代替していることが、無料聴取層における非購入の最も大きな要因となっている。

無料聴取層・無関心層においても、音楽との多様な関わり方・接し方が根付いており、本当の無関心層は全体のわずか5%未満とみなすことができる。このことからも、様々な角度からユーザーの関心を高める施策が必要だ。

「ライブ・コンサートに係るユーザー動向」では、ライブ・コンサートの参加率は、全体平均で約3割。女性では全年代層において高いことがわかった。また、ライブ・コンサート参加層のうち約4割は、CD・有料音楽配信を購入していない。

ライブ・コンサート会場での関連商品・グッズへの平均支出額は、約6千円/年、CD・DVD購入は約1500円/年となった。
 


■日本レコード協会http://www.riaj.or.jp/