違法ダウンロード啓発活動に一定の効果、認知度が60%に上昇〜オリコン発表
オリコンは、2010年1月1日から「著作権法」が改正・施行されたことを受け、同年より毎年1回行っている「著作権法」の認知・今後の違法ダウンロード意向などについて、インターネット調査の結果を発表した。
<調査概要>
調査方法:自社アンケートパネルOMR【オリコン・モニターリサーチ】によるインターネット調査
調査期間:2013年1月31日(木)〜2月11日(月)
調査地域:全国
調査対象者:中・高校生、専門・大学生、20代社会人、30代、40代の男女、合計973名
■著作権法改正認知率・認知経路調査
2010年1月1日に施行された「著作権を侵害した配信だと知りながら、権利者に無断で音楽や映像をダウンロードすることは、個人的に楽しむ目的であっても違法(権利侵害)」についての認知度は、2010年の調査開始から4回目を迎えるが、結果は全体で67.2%と調査以来初の60%を突破する高い数値となり、また世代別においても全世代で認知率が上昇、中でも「40代」が昨年の53.5%から73.5%に、「20代社会人」が昨年の58.5%から 70.5%と、共に70%を超えとなったのをはじめ、「専門・大学生」が63.0%から69.5%、「中高生」が61.5%から64.2%と続いた。
音楽の違法ダウンロードに関する著作権法は、2010年1月1日の施行からさらに一部が昨年6月に改正され、同年10月に施行された。その内容は「一定の要件に該当する違法ダウンロード(違法に配信されたものと知りながら 音楽や映像をダウンロードする行為)については、刑事罰(2年以下の懲役もしくは 200万円以下の罰金、またはその両方が科せられる)の対象」となったが、今回はこの昨年2012年の改正・施行内容についても追加調査を行った。
結果、48.5%が「刑事罰の対象となったこと」を認知しており、続いてこの48.5%に「対象となる内容」についての認知を訊いてみたところ、83.5%が「知っていた」と回答した。またこの改正・施行についてはコメントも とったのだが、「当然」「妥当」といった賛同のコメントが全体の約40%と最も多く、約10%が「厳しすぎる」「罰が重すぎる」などの反対コメントであった。
さらに今回は、同じタイミングで改正・施行された「DVDリッピングにおける違法行為」、つまり「DVDなどのコピー防止機能を解除して、自分のパソコンなどに取り込む(DVDリッピング)行為は、個人的な利用を目的に行う場合であっても違法」となったことについても調査してみたが、こちらは35.4%の認知率となった。
■昨年1年間の違法ダウンロード経験
昨年1年間の「違法ダウンロード経験」は、全体で「経験無」が89.3%と90%に迫る数値を獲得、一方の「経験有」は10.7%となり、過去3年間の中で最低の数値を記録し1桁台を目前とした。また全世代でも「経験有」が減少、中でも「中・高校生」は昨年の28.5%から22.0%、「専門・大学生」が24.0%から12.5%、「30代」が10.5%から5.5%、「40代」が10.5%から2.0%と大幅に減少する結果となった。
■今後の違法ダウンロード利用意向
「今後の違法ダウンロード利用意向」では、74.0%が「利用しない」と回答し、初の70%台超えとなった。また「すると思う」、「以前よりは減ると思う」の回答を合わせた「今後の違法ダウンロード意向」がある割合は8.7%とこちらも初の1桁台をマーク。世代別でも、3年連続20%台の「中・高校生」が大幅減少し21.5%から13.3%に、「専門・大学生」も16.0%から9.5%と減少を示した。
「違法ダウンロード経験」の有無別での「今後の利用意向」については、「違法ダウンロード経験のある人」の利用意向が、「すると思う」、「以前よりは減ると思う」の回答を合わせ44.2%と昨年とほぼ同じ結果となり、「違法ダウンロード経験のない人」の利用意向と比べ高い割合を今年も示した。
しかしその内訳を見ると、最も利用意向の高い「ダウンロードすると思う」の割合が、昨年の17.2%から11.5%と5.7%減少、また「しないと思う」の割合も昨年の27.6%から33.7%と6.1%増となっている。
オリコン調べ(oricon.co.jp)
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