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IFPI、2013年 世界の音楽売上データ発表

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世界の音楽売上を数値で分析。日本は二桁減少、世界はデジタル音楽が主軸に移行

世界の音楽業界を代表する団体、IFPI(国際レコード産業連盟)が、2013年の各国の音楽売上の数値をまとめた詳細レポート「Recording Industry In Numbers」を発表しました。

毎年発表されているこのレポートでは、音楽市場の年間売上データを国別に分けて詳細に説明しています。

世界の音楽売上 トップ5は以下の通りでした。

・世界最大の音楽市場、米国は0.8%成長し総売上は44億7000万ドルでした。
・米国の売上は世界音楽市場の約30%を占めました。
・世界2位の音楽市場、日本は16.7%と大幅に減少し、総売上30億1000万ドルでした。
・世界3位にはドイツが浮上、総売上は1.1%増加し13億7000万ドルでした。
・世界4位には英国が下がり、総売上は2.2%増加し13億ドルでした。
・5位は昨年同様フランスが入り、総売上は1.3%増加し9億5600万ドルでした。

レポートがまとめたトップ5〜10の国は以下になります。

6位はオーストラリア。前年から8.4%減少して総売上は4億3000万ドル。
7位はカナダ。総売上は前年比2.5%減少し4億2400万ドル。
8位はイタリア。総売上は8.3%増加し2億3800万ドル。
9位はブラジル。総売上は1.7%減少し2億2800万ドル。
10位は韓国。総売上は9.7%増加し2億1100万ドル。韓国は初のトップ10入りとなります(オランダがトップ10外に)。

IFPI、世界の2013年音楽売上データ発表

2013年のトレンドとしては、成長を達成した国が現れたことです。トップ10の6カ国が総売上が増加しました。

またデジタル音楽の割合も拡大しています。トップ20の8カ国が、デジタル音楽の売上が50%以上を占めています。

世界の音楽総売上は前年比3.9%減少して、150億ドルにとどまりました。2012年の総売上156億ドルから減少した大きな原因は、世界2位の日本が売上を大幅に落としたことがあげられます。日本を除いた場合の音楽総売上はフラットで、増減比率はわずか0.1%となります。

また世界のデジタル音楽総売上は59億ドルに成長しました。

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アメリカの音楽事情

2013年アメリカではデジタル音楽が引き続き成長し、総売上を伸ばしました。デジタル音楽の売上は26億7000万ドルに達し、音楽売上の60%以上をデジタル音楽が占めるほど増加しました。

CDなどフィジカルの売上は、総売上の30%となる13億5000万ドルでした。

その他では、パフォーマンス・ライツが総売上の6%で2億6600万ドル、シンクロ権が総売上の3%で1億8900万ドルでした。

アメリカでは、サブスクリプション型音楽サービスからの売上が前年から65.4%増加し、デジタル音楽売上の13%を占めています。広告付きの音楽ストリーミングサービスからの売上は13.3%増加し、7%を占めます。

今後成長が期待できる注目の音楽市場

レポートでは、世界の新興市場についての数値もまとめています。特に最近伸びている市場は、ラテンアメリカ、そしてアフリカです。特にラテンアメリカは、デジタル音楽の売上が急成長しており、2010年から2013年で124%増加しました。

ラテンアメリカ地域での音楽売上に大きく貢献しているのは、合法サービスの普及と、モバイル音楽サービスの普及です。2013年は総売上が前年比1.4%増加し、デジタル音楽の売上は総売上の35%を占めています。

ラテンアメリカ市場最大の音楽市場ブラジルは、前年比1.7%減少し、2億2800万ドルでした。ラテンアメリカ第2位のメキシコは、4.4%減少し1億3500万ドルでした。

第3位のアルゼンチンは、13.9%と大幅に成長し総売上は7000万ドルでした。

中国は売上規模が21位で、前年比12.4%減少し8260万ドルでした。アフリカ大陸最大の音楽市場、南アフリカは前年比11.7%減少し、6300万ドルでした。

ヨーロッパの音楽市場では総売上が12年ぶりに成長しました。2013年は前年比0.6%増加し54億ドルの売上に達しました。

2013年は世界でデジタル音楽へしかけてきた投資が、結果として兆しが現れ始めた年と言えます。多くの市場ではスマホの普及などにより、音楽サービスが日常生活に連携し始め、これからデジタル音楽が売上シェアの過半数を占めるような音楽ビジネスにシフトして行くでしょう。

やはり気になるのは日本の売上減少です。今の世界事情にもかかわらず、日本はフィジカルが未だに80%を占めるほど、CD販売に依存しています。しかし2013年はデジタル音楽からの売上も23%減少しています。日本の市場には、今後数年間はフィジカルからデジタル音楽への移行に期待がかかります。そしてこれからは、音楽業界だけでなくIT企業やモバイル事業者、広告業界、そしてアプリやサービス開発者が、デジタル音楽の環境を構築し波及させるためにどれだけ投資し新しい仕掛けができるかが勝負になるでしょう。

■記事元http://jaykogami.com/2014/04/7108.html


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記事提供All Digital Music

Jay Kogami(ジェイ・コウガミ)
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