違法ダウンロード刑事罰化認知が初の7割超え、「今後違法ダウンロードをしない」が過去最高の76.6%に〜オリコン発表
オリコンは3月26日、違法ダウンロード意向などについてのインターネット調査を発表した(調査期間:2015年2月26日~3月4日)。
これは、2010年1月1日に改正・施行され、さらに刑罰化などが改正された 2012年6月改正、10月施行の「著作権法」について、2010年より毎年1回行っているもの。調査は今回で6回目となり、全国の10代、20代、30代、40代の男女、合計1,000名を対象に、同社のアンケートパネル「オリコン・モニターリサーチ」にて実施した。
昨年、前年の48.5%から66.8%と大きく数値を上げた「刑事罰の対象」となることへの認知は今年70.5%に。2010年の調査開始以来最高の数値で、認知は初めて7割を超えた。
世代別では、30代での認知が最も拡大し、60.8%から72.0%に、続いて20代で71.3%から73.9%に、40代は66.0%から68.4%、全世代中唯一10代は67.7%から63.9%と数値を落とした。認知経路は昨年の「映画館CM」に代わり、「TV番組」(37.2%、昨年31.3%)が調査開始以来、初めてトップに躍り出た。
1.著作権改正・施行内容認知
「違法に配信されたものと知りながら音楽や映像をダウンロードする行為には、刑事罰(2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方が科せられる)の対象となっています。そのことをご存知でしたか。
1-1.全体
1-2.世代別
2.著作権改正・施行認知経路
著作権法改正になったことを何でお知りになりましたか(法改正認知者対象)
その認知者70.5%を対象に、刑事罰の対象となる内容について知っているかを訊き、78.4%が「知っていた」と回答した。またその認知経路は、ここでも「TV番組」がトップで35.4%。以下、「映画館CM」(30.7%)、「インターネットサイト」(28.6%)と続いた。
昨年1年間の「違法ダウンロード経験」は、「なし」が89.3%、対して「あり」は昨年の11.8%から10.7%と、2年前の2013年に並ぶ最も低い数値となった。
世代別では昨年、21.7%から16.5%に数字を下げた「10代」の「違法ダウンロード経験」は今年18.7%に、「20代」「30代」「40代」は前年から減となり、中でも「30代」は10.4%から6.8%と大幅に数値を下げた。
また、経験者に訊いた「ダウンロード機器」の調査では、例年通り「パソコン」がトップ、ただ、昨年の78.8%から69.2%と年々割合を落とす一方で、増加傾向にあるのが「スマートフォン」。一昨年15.4%、昨年26.3%から今年は30.8%と初めて30%を超える数値となっている。
「ダウンロード頻度(回数)」は、「月に1曲以上」(※「月1曲程度」~「月に11曲以上」の合計)と答えた人が減り、昨年の44.0%から42.1%に。ただし、ヘビーユーザーとも言える「月に11曲以上」は昨年の3.4%から7.5%と数値を上げている。世代別では、「30代」は「2ヶ月に1曲」~「月に11曲以上」が前年(34.6%)から今年は70.6%と倍増と上昇傾向に、一方、「40代」は「3ヶ月に1曲以下」の数値が前年の約2倍、9割弱を占め減少傾向にある。
「今後の違法ダウンロード利用意向」では、76.6%が「利用しない」と回答し、過去最高の数値となった。「すると思う」「以前よりは減ると思う」の回答を合わせた「今後の違法ダウンロード意向」がある割合は6.9%と、昨年の6.8%とほぼ同等の数値。
全体:今後、違法配信をダウンロードすると思いますか
左から:ダウンロードすると思う/ダウンロードするが、以前より回数/作品数は減ると思う/ダウンロードしないと思う/まだわからない
世代別では、昨年、14.2%から6.3%と大幅に数値を下げた10代での利用意向が今年、再び2桁台に戻り、12.9%となった。
「違法ダウンロード経験」の有無から「今後の利用意向」について見てみると、「利用経験のある人」のほうが高いという例年の傾向は変わらず。「利用経験のある人」の「ダウンロードすると思う」の数値は前年の16.9%から15.0%に減少するも、「以前より回数/作品は減ると思う」と答えた人は21.2%から24.3%へと増、「ダウンロードすると思う」「以前より回数/作品は減ると思う」の合計も39.3%と、昨年の38.1%から数値を上げた。
一方「利用経験のない人」の利用意向は、「ダウンロードしないと思う」が82.0%と過去最高を記録。「すると思う」「以前よりは減ると思う」を合わせた回答はわずか3%に留まった。
オリコン調べ(oricon.co.jp)
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