違法ダウンロード刑事罰化認知が70.2%に、オリコンが発表
オリコンは、2010年1月1日に改正・施行され、さらに刑罰化などが改正された2012年6月改正、10月施行の「著作権法」について、その認知、今後の違法ダウンロード意向などについて、2016年のインターネット調査を発表した(調査期間:2016年1月29日〜2月8日)。
「刑事罰の対象」となる(※)ことへの認知は、70.2%(昨年は70.5%)と減少となるものの、2年連続で7割超となった。
世代別でも、20代で73.9%から73.6%に、30代で72.0%から71.6%に、40代は68.4%から67.2%、と唯一の認知拡大となった10代の63.9%から64.9%を除き、数値を落とした。
認知経路は、調査開始以来、昨年初めてトップとなった「TV番組」(37.5%、昨年37.2%)に「映画館のCM」(37.2%、昨年34.8%)が追従し、他の経路に比べて突出した。
※ 違法に配信されたものを権利者に無断でダウンロードすることは違法であり、刑事罰の対象になる
認知者70.2%を対象に、刑事罰の対象となる内容(※)について知っているかを聞いてみたところ、79.6%が「知っていた」と回答した。
※『CDやDVDなどとして販売、またはインターネット上で有料配信されている音楽・映像』で、『違法に配信されたもの』に該当することを知りながら、ダウンロードする行為が刑事罰の対象となる
「昨年1年間の違法ダウンロード経験」は「なし」が86.9%で、2010年の本調査開始以来7年連続で8割以上をキープし続けている。対して「ダウンロード経験あり」は2015 年の10.7%から13.1%へと増加し、ここ4年では最も高い数値となった。
世代別では昨年、16.5%から18.7%に数字を上げた「10代」の「違法ダウンロード経験」は今年16.9%へ減少、一方「20代」「30代」「40代」は前年比増となり、中でも「30代」は6.8%から11.2%と大幅に数値を上げた。
また、経験者による「ダウンロード機器」の調査では、例年通り「パソコン」がトップだったが、昨年の69.2%から55.7%へと年々割合を落とす一方で、引き続き増加傾向にあるのが「スマートフォン」。昨年30.8%から今年は45.8%と前年比約1.5倍で、「パソコン」に肉薄する数値となっている。
「違法ダウンロード経験」の有無から「今後の利用意向」について見てみると、利用経験者のほうが今後も利用意向がある傾向は今年も変わらず。利用経験者の「ダウンロードすると思う」の数値は前年の15.0%から16.0%に増加するも、「以前より回数/作品は減ると思う」と答えた人は24.3%から18.3%へと減少。
これらを合わせたダウンロード意向者34.3%は過去最も低く、対する「ダウンロードしないと思う」は45.8%で過去最高となった。
一方「利用経験のない人」の利用意向は、「ダウンロードしないと思う」が83.2%と4年連続で過去最高を記録。「すると思う」「以前よりは減ると思う」を合わせた回答はわずか2.6%に留まった。
オリコン調べ(oricon.co.jp)
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