統合型リゾートが⽇本のエンタメ業界にもたらす可能性、デビッド・ベッカム、アーヴィン・エイゾフほか音楽・スポーツの世界的リーダーがパネル・ディスカッションを開催
▲左から デビッド・ベッカム⽒、ロバート・G・ゴールドスティーン氏、ジョー・ウォルシュ⽒(イーグルス)(C)ラスベガス・サンズ
統合型リゾートを開発・運営するラスベガス・サンズは、10⽉4⽇にパレスホテル東京においてグローバル親善⼤使のデビッド・ベッカム⽒を始めとするスポーツや⾳楽のライブエンターテイメント業界を代表する国内外のリーダーが⼀堂に会し、統合型リゾートが⽇本のエンターテイメントにもたらす可能性についてのパネル・ディスカッションを⾏ったほか、⽇本のアーティストやパフォーマーも招いたディナーを開催した。
エンターテイメント業界の⽴役者が集い、統合型リゾートが⽇本のエンターテイメント業界にもたらす影響についてこのようなパネル・ディスカッションを⾏うのは、今回が初めて。
イーグルスのリードギタリストであるジョー・ウォルシュ⽒、ウドー⾳楽事務所創業者の有働誠次郎⽒が来場したほか、Live Nation社の海外・新興国市場部⾨責任者であるアラン・リッジウェイ⽒、またテレビ番組「アメリカン・アイドル」のクリエーターでありスパイス・ガールズのマネージャーでもあり、そしてベッカム夫妻のビジネスパートナーでもあるサイモン・フューラー⽒も来場した。
2016年12⽉に成⽴したIR推進法では、統合型リゾート(IR)を整備する際には、⽇本らしい国際競争⼒の⾼い魅⼒ある観光資源を整備すること、そして観光や地域経済の振興に寄与することが求められている。これを実現するためには、ビジネス客はもとより、国内外の幅広い層を誘客するためのエンターテイメント施設であることが求められている。
パネル・セッションでは、デビッド・ベッカム⽒が⽇本への愛着や家族とともに来⽇することを熱望していることだけでなく、「ラスベガス・サンズは世界中に素晴らしいリゾートを作り出しており、そのスケールやビジョンはどれも印象的なものです。私はラスベガス・サンズのチームと協⼒しながらビジネスアイディアを考えることを楽しんでいます。⽇本は⼤好きな国の⼀つです。将来、⽇本の⽂化を世界に発信するお⼿伝いができることを楽しみにしています」と述べた。
また、イーグルスやボン・ジョヴィなど世界のトップミュージシャンをマネジメントしてきたアーヴィン・エイゾフ⽒は、「⽇本は様々なことで知られていますが、エンターテイメント分野ではメジャーなコンサートのための最先端の設備の整った⼤規模な施設は多くないのが現状です。これは、統合型リゾート開発でライブエンターテイメントにとって魅⼒的な施設を作るチャンスです。⽇本が世界中からファンの集う場所となるためには、企画段階からエンターテイメント分野の意思決定者がエンターテイメント分野の実績もある統合型リゾート運営事業者と連携していくことが重要です」と、エンターテイメントに最適化された複合施設の必要性を語った。
スポーツエンターテイメントやアリーナ及びスタジアムの運営に関わってきたOak View Group のCEO ティム・レイウェック⽒は、「スポーツや⾳楽を含むライブエンターテイメントは、国内外の幅広い層の観光客を引き寄せる⼒があります。エンターテイメントは統合型リゾートの中でも、レジャー及びMICE(企業等の会議[ミーティング]、企業等の⾏う報奨・研修旅⾏[インセンティブ旅⾏]、国際機関・団体や学会等が⾏う国際会議[コンベンション]、展⽰会・⾒本市やイベント[エキシビジョン/イベント])を契機とする誘客において、⾮常に重要な役割を果たすでしょう。⽇本型IRが国際競争⼒のある施設になるためにも、IRの運営で実績のある事業者と、国内のエンターテイメント事業者がパートナーシップを組むことが必要です」と、エンターテイメントのみならず、近年後退傾向にある国際競争力の強化にも繋がると語った。
ラスベガス・サンズのプレジデント兼COOのロバート・G・ゴールドスティーン氏は、「ラスベガス・サンズは、世界最⾼のレジャーとビジネスツーリズムのモデルを⽣み出しながら、ツーリズム業界に変⾰をもたらしてきました。私たちはMICEビジネスにおける統合型リゾートのリーダーとして知られていますが、サンズ・グループでは、スポーツ、⾳楽、映画などで最⾼のライブエンターテイメントをお届けしてきたという点も、是⾮知っていただきたいと思います。私たちは世界のエンターテイメント業界と親密で⼒強い協⼒関係を構築しており、トップスターによる公演を含め、⽶国、マカオ及びシンガポールの9箇所の施設で開催されるショーの数は年間900に上ります。⽇本でも国内関係者とともに、国内外の有⼒アーティストと⾳楽ファンの期待に応える最先端のライブエンターテイメント会場とコンテンツを作っていきたいと考えています」と統合型リゾートにおけるエンターテイメントの重要性を語り、国内関係者や政府の支援が不可欠であることも強調した。
ラスベガス・サンズのグローバル開発マネージング・ディレクターであり、マリーナベイ・サンズの社⻑兼CEO のジョージ・タナシェヴィッチ氏は、「マリーナベイ・サンズがシンガポールで⼿掛けたエンターテイメント・シーンの変⾰と観光業に与えたインパクトを考えると、⽇本における統合型リゾートは、観光の魅⼒としての⽇本のエンターテイメントの可能性を掘り起こすものだと考えています。⽇本の統合型リゾートは、⽇本のエンターテイメントの海外発信において役割を担っていくでしょう。それと同時に世界における9施設を通じて⽇本のエンターテナーが世界で活躍する場を提供していきたいと思います」と述べた。
パネル・ディスカッションは15:00に終了し、それに続いて、俳優の斎藤⼯⽒、元宝塚歌劇団⽉組トップスターの⿓真咲⽒、映画監督の宮崎⼤祐⽒や宮本亜⾨⽒などその他タレントたちの参加によるレッド・カーペット ディナー・イベントが開催された。