JASRAC、外国映画の上映使用料について見直し 興行規模に応じ1〜2%
日本音楽著作権協会(JASRAC)は、11月8日記者会見を開き、外国映画の上映使用料の見直しについて方針を発表した。
JASRACは現状、興行規模によらず定額(一般的な劇場用映画:18万円)である外国映画の使用料について、興行規模に応じた使用料規定への変更を目指す考え。背景には日本の映画使用料が欧米諸国と比較して著しく低く、内外格差が生じているため、長年、外国の著作権管理団体からも是正を求められており、音楽の再生産のために創作者に対して適正な対価の還元が不可欠であると説明した。
JASRACは映画上映に関する使用料規定について、制定された1964年(昭和39年)以来初となる全面的な見直しに向けて、全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)をはじめとした映画業界団体と2011年から本格協議に入っており、2017年度中の合意と、2018年度から段階的に引き上げ、映画興行収入の1~2%を目指すとのこと。
また、JASRACの会見に先立ち行われたAPMA(アジア・太平洋音楽創作者連盟)東京大会の会見で発表された「東京宣言」でも、BUY OUT(著作権の買い取り)問題の解消や、著作権保護期間の延長の実現、セーフ・ハーバー法制乱用の防止、私的録音録画補償金制度とともに、映画音楽の上映使用料見直しについて触れられている。
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