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RIAJ、JASRAC、FMPJ、MPAの4団体がフィンガープリント技術による楽曲使用実績把握のための実証プロジェクトをスタート

ビジネス

RIAJ、JASRAC、FMPJ、MPAの音楽関係4団体は、海外における邦楽曲の使用実績把握と国内放送の使用実績報告の精度向上を目的として、海外のフィンガープリント技術を使用した実証プロジェクトを立ち上げた。

諸外国で日本語のアニソンが人気を博していることをはじめとして、日本の楽曲・アーティストの海外進出が活発化してきている。一方、国内においては、ストリーミングサービスや動画配信など、音楽の使用形態が急激に多様化してきている。

国内外における音楽の使用実態を的確に把握して、時代の流れに則した著作権管理をするための環境整備は、音楽著作権ビジネスにおける喫緊の課題となっている。

このプロジェクトは、放送やネット上での使用を中心として、フィンガープリント技術によって音源を同定することにより、高精度かつ詳細に楽曲(著作権・著作隣接権)の使用実績が把握できることを検証するもの。

これにより、海外における邦楽曲の使用料増収が期待できるとともに、作家・関係権利者へ適正な対価の還元が可能となる。

また、フィンガープリント技術の活用により、放送局等の使用報告業務が簡素化できるので、権利者だけでなく使用者にも多くのメリットがある。

フィンガープリントの技術は事業者ごとに特徴があり、どこを選択するかが重要なポイントになるが、今回はPRS(イギリスの著作権管理団体)をはじめとして、多数の実績があるイギリスのサウンドマウス社の技術を使用する。

海外事業者のフィンガープリント技術を使用することにより、日本の国内放送におけるフィンガープリント技術による放送楽曲使用報告事業の健全な競争環境の創出も視野に入れている。

去る12月4日、MPA事務局において、「第1回海外フィンガープリント技術による海外放送の邦楽曲使用報告および国内放送楽曲使用報告の更なる精度向上のための実証プロジェクト連絡会(代表:桑波田景信MPA会長)」を開催、正確で透明性のある徴収・分配を目指し、業界一丸となって取り組んでいく。