レコ協が業界紙懇談会を開催、2018年度の事業計画を発表
日本レコード協会(RIAJ)が、24日、業界紙懇談会を開催し、2018年度の事業計画を発表した。
2017年のオーディオレコードの生産金額は、前年比98%の1,739億円と微減ながら、ストリーミングサービスが大きく伸長し、配信全体では前年比108%の573億円と4年連続で増加した。
アメリカの音楽産業は2年連続2桁成長を記録しており、ストリーミングの売上が65%を占める調査結果をふまえ、重村博文会長は、「日本国内では80%以上を占めるパッケージの売上を維持しつつ、配信市場の拡大を目指していく」と今年度の抱負を語った。
2018年度の事業計画として、11月3日の「レコードの日」を中心とする期間に渋谷で複数のイベントを行う「MUSIC WEEK」の開催を発表。音楽の楽しさや素晴らしさを再認識してもらうとともに、ビジネスに繋がるイベントとして継続的に行っていく。
また、4月13日に政府が通信事業者(プロバイダ)に対し、漫画を違法に配信する海賊版サイトへの自主的なブロッキングを促すことを決定したことについて、RIAJは数年前より違法音楽配信についてもサイトブロッキングの導入を要望しており、暫定的な処置としてのブロッキングではなく、法改正を前提とした議論に今後も参加していく方針だ。
また、RIAJはレコード会社の送信可能化権の管理を一部行っているが、これまで管理をしていなかったラジオの同時配信「radiko」のタイムフリー機能について1年間の実証実験を実施した結果、今後は「radiko」の管理も行っていく方向で議論を重ねているそうだ。また「AbemaTV」などの番組配信についても、RIAJによる管理を検討している。
なお、RIAJは、4月1日付で送信可能化権を含む、使用料などの分配業務を行う専任部署「分配・業務部」を新設。権利者にとって使用料は大きな収入源になっていることから、徴収・分配の透明性および精度の向上を図る。