エイベックス 2018年3月期決算説明会を開催、松浦氏は会長就任でクリエイティブ領域に注力
エイベックスは、5月11日、2018年3月期の決算説明会を開催した。
2018年3月期は、大規模公演の増加や、安室奈美恵のベストアルバムの売上が238万枚を超えるなどヒットが生まれたことなどにより、売上高は1,633億75百万円、営業利益は69億39百万円、純利益は26億1百万円と増収増益となった。売上構成比は、音楽事業が昨年の71%から77%に比率を伸ばしている。
また、10日に6月22日付で創業者である松浦勝人社長が会長に就任し、黒岩克巳グループ執行役員が代表取締役社長に昇格、また、林真司COOが代表取締役CFOに就任することが発表された。
松浦氏は、「安室奈美恵も小室哲哉も引退し、平成から始まったエイベックスも30年を迎え、これまでのエイベックスを一度終わりにして0からやり直さなければならないフェーズにきている」と語り、引き続きグループを統括するとともに、今後は新規事業やアーティスト開発など、クリエイティブ領域に注力していくとした。
新体制後に社長として既存事業を統括する黒岩氏は、「自社ヒットとグローバルコンテンツを取り入れて既存事業の成長を図っていく」と抱負を語った。
同社は2016年に公表した「avex group 成長戦略2020」に基づき、昨年も未来型花火エンタテイメント「STAR ISLAND」、eスポーツイベント「RAGE」、イクトスルのM&A、コワーキングスペースの運用など多くの新規事業を展開。
今年度は、コンテンツを基盤にしながら新事業・イノベーションの創出と戦略的投資・M&Aを強化。既に発表されているメタップスとの合弁会社「株式会社mee」の設立を始め、バーチャルYouTuberのマネジメントや360度ビジネス、音声観光ガイドや街中での没入型エンタテイメントを行う音声AR体験事業「SARF」、企業とコンパニオンを繋げるマッチングサービス、ブロックチェーンなどを積極的に展開していく。
また、ライブエンタテイメント領域においては、チケットのダイナミックプライシングや公式二次流通の導入、キャッシュレス決済など、テクノロジーを活用した総合的なソリューションの提供を目指すとした。