エイベックスが医療業界に参入、がん検査「N-NOSE」の普及を目指す合同会社を設立
エイベックスとHIROTSUバイオサイエンスは、主に若年層に向けたがんの検診率向上と、「線虫」による早期がん検査「N-NOSE(エヌノーズ)」普及のための啓発活動をPRしていく「AVEX&HIROTSU BIO EMPOWER合同会社」を設立したことを発表した。
また、小児がんの子供たちとその家族の金銭的支援や社会支援を行うことを目的とした、一般社団法人「Empower Children」も設立した。
国内で小児がんにかかる子供は年間2,000人〜2,500人おり、これは1万人に1人の割合である。先天異常、事故死を除いた、子供たちの死亡原因の1位となっている。
一方、小児がんは早期発見できれば7割が完治できる病気だが、現状は早期発見の手立てがほとんどないことが課題視されてきた。
そんな中、生物学者であり長年線虫の研究を行ってきた広津崇亮氏が発明したN-NOSEは、尿1滴でがん検査ができる画期的な技術だという。尿の中のがんの匂いに反応する、という線虫の特性を活かすことで、簡便さ、安価、高精度の早期発見が可能など、従来のがん検査では実現できなかった、様々なメリットを併せ持つ技術となる。
広津氏は「がん検査受診率を上げるには、画期的な技術だけでなく、新しい啓蒙活動が必要だと感じていた。若い人たちが自分から進んでがん検査を受けるようになるために、若年層への訴求ができるエイベックスと組んだ」と語った。
N-NOSEは2020年1月の実用化を目指しており、これに合わせてN-NOSEの普及を図るPR活動や、がん早期発見の重要性を伝えるライブイベント、チャリティコンサート等を行っていく予定だ。