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違法アップローダーの氏名等の開示を命じる判決下る

ビジネス

7月19日、東京地方裁判所はインターネットサービスプロバイダ「KDDI株式会社」に対し、ファイル共有ソフト「Share」を利用してインターネット上で大量の音楽ファイル(以下、「音源」という)を継続して違法にアップロードしている2名の氏名、住所等(以下、「発信者情報」という)を音源の権利を有する日本レコード協会会員レコード会社に開示するよう命じる判決を下した。

本件は同協会会員レコード会社がインターネットサービスプロバイダ10社を対象に、自らが権利を有する音源をファイル共有ソフト「Share」を利用して許諾なくアップロード(公開)している者に対し著作隣接権(送信可能化権)侵害を理由とする損害賠償請求等を行うため、「プロバイダ責任制限法」第4条1項に基づき該当者23名の氏名、住所および電子メールアドレスの開示を昨年10月より求めていたもの。

23名中14名についてはプロバイダから任意に発信者情報が開示されたが、KDDI、ソフトバンク、ソニーネットワークコミュニケーションズ及び愛媛CATVが同社らのサービスを利用する9名の発信者情報の開示に応じなかったため、本年3月から4月の間に東京地方裁判所、松山地方裁判所に発信者情報開示請求訴訟を提起していたもの。KDDI以外の3社についても下記にて開示を命じる判決が下されている。

5月25日 ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 1名
6月15日 ソフトバンク株式会社 5名
6月20日 株式会社愛媛CATV 1名

同協会会員レコード会社は、開示された発信者情報に基づき、代理人弁護士を通じて違法アップローダーとの間で「今後著作権侵害をしない旨の誓約」および「損害賠償金の支払い」に関する協議を随時進めている。

なお、同協会会員レコード会社は2013年から毎年、ファイル共有ソフトを利用した違法アップローダーの発信者情報開示請求を行い、本日までに43名と損害賠償支払い等による和解をしている。