イープラス、アカマイ「Bot Manager Premier」で転売目的のチケット買い占めを行う悪質ボットの撃退に成功
クラウド・デリバリー・プラットフォームを有するアカマイ・テクノロジーズは、イープラスが、高度な機械学習技術を用いて、不正なログインや買い占めなどを行うボットを、その「ふるまい」で検知、制御するアカマイのボット・マネージメント製品「Bot Manager Premier(BMP)」を採用した結果、悪質なボットによるアクセスをブロックし、転売目的のチケット買占め問題が改善したことを発表した。
会員数1100万人を超える業界最大級のチケット販売サイト「e+(イープラス)」を運営するイープラスは、チケット転売目的の買占めと疑われるウェブアクセスに以前から悩まされていた。チケットを異常な高額で転売するために買い占める行為は、昨今大きな社会問題となっており、正規のユーザーがチケットを買えなくなるだけでなく、チケット販売を委託しているイベントプロモーターからの信用を大きく損ねることにつながるため、対策を急いでいた。しかし、クラウドや様々な自動化技術の普及などによってボットを使った買占めの手法は高度化しており、従来型の対策では対処できない状況にまでなっていた。
こうした背景を踏まえて、イープラスでは様々なボットを検知するソリューションの比較検討を行ってきたが、どれも期待されるほどの効果を得ることができずにいた。
比較検討を進める中でアカマイのBMPを知ったイープラスは、トライアルを実施。導入後、イープラスの最初の先行販売チケット発売日30分間のアクセスログを分析したところ、チケット購入のアクセスのうちボットの占める割合は実に9割を越えていたことが判明し、目に見えて導入効果を実感することができたという。
ボットによる転売目的のアクセスの検知・ブロックに加えて、イープラスから導入後に高い評価を得た点は以下。
正規ユーザのアクセスへの影響とユーザビリティの維持
BMPの検知・ブロックが、正規ユーザーにも影響を与えるのではないかという懸念を抱いていたが、ユーザーからの問い合わせは1件もなかった。また、難読文字のようにユーザー側に面倒な操作を求めることがない。
システムの安定性
BMPは導入後も一度も止まることなく稼働を続けており、その安定性に信頼をおいている。
導入、運用の容易性
BMPのボット判定機能や制御はCDN側で実装されるため、オリジンとなるサイト上でのシステム改修の手間が不要。
イープラスの尾崎氏は「アカマイのBot Manager Premierは、当社とユーザーにWin-Winの関係をもたらしてくれた存在と言えます。ボットのさらなる高度化に合わせて、今後もBMPが進化していくことを期待しています」と語っている。
アカマイ 社長の徳永信二氏は「今回、国内最大級のプレイガイド事業を提供する株式会社イープラス様にBot Manager Premierを採用いただいたことを大変嬉しく思います。今日のウェブサイトは、魅力的なコンテンツと快適なパフォーマンスを同時に提供し、かつ収益に貢献することが求められています。こうした中、アカマイのソリューションは今後ますます重要な役割を担うことになると確信しています。アカマイは、より速く、より安全かつ安定したインターネットソリューションを提供することにより、なお一層お客様に貢献してまいります」と語っている。