音楽アーティストのためのプラットフォーム「eMusic」日本初上陸、ブロックチェーンで音楽業界を透明化
ブロックチェーン技術を活用し、小売業者、サービスプロバイダー、アーティスト、レーベル間での収入を公平に分配することで、不均衡な分配システムを解決する音楽アーティストのためのプラットフォーム「eMusic(イーミュージック)」が日本初上陸した。
「eMusic」は、世界初のデジタルミュージックストアとして1998年に誕生。4,700万人を超えるユーザ登録があり、9億4500万本以上のトラックをすでに販売している。
現在の音楽業界では、販売価格の30%が小売業者、60%がレーベルや出版社、10%がアーティストに配分されている。音楽が市場に出るまでには、たくさんの中間業者が関与しており、それが故にリリースの遅延や中止に発展することも多い。
「eMusic」を活用すれば、従来の小売業者やレーベルなどにより中抜きされていた収益が、ブロックチェーン技術を採用することでアーティストたちに届くようになる。
「eMusic」は、リリースプロセスをレーベル用とサービスプロバイダー用に分けるだけではなく、通常であれば第三者機関が担っている支払い機能も提供することで、レーベルとアーティストへの均等な分配を可能にした。
さらに、売り上げは公開されたデータベースで追跡できるため、ブロックチェーン技術を生かした透明性のある取引が確保できることに加え、自分の音楽をどこで誰が購入して聴いているのかを把握し、コスト削減、収益の拡大、瞬時にロイヤリティ支払いを受け取れたりするなどのメリットもある。
「eMusic」はこれを機に、ブロックチェーンを活用した音楽フェスや、コンサート、アマチュア音楽家への支援など、音楽に関わる他分野への展開も検討していく。