ヤマハ、2019年3月期決算で7期連続増益・過去最高を更新
ヤマハは5月9日、2019年3月期(2018年4月1日〜2019年3月31日)を発表した。同期のの売上高は、楽器事業が好調に推移したことから、前期に対し44億円(1.0%)増加の4,374億円となった。
営業利益は前期に対し72億円(14.7%)増加の560億円、経常利益は92億円(18.7%)増加の584億円となったが、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期にヤマハ発動機株式会社株式の一部売却による投資有価証券売却益(特別利益)258億円を計上したことから、106億円(19.5%)減少の438億円となった。
なお、営業利益と経常利益は7期連続の増益となり、どちらも過去最高を更新した。
また、当期を最終年度とした中期経営計画「NEXT STAGE 12」において経営目標として掲げた「営業利益率12%」「ROE 10%水準」「EPS 200円水準」はいずれも達成した。
楽器事業は、中国でアコースティックピアノの2桁成長が継続し販売の増加を牽引した。デジタルピアノおよびギターは中国と北米で2桁の伸びを示したほか、管楽器も海外の全ての地域で売上げを増やすなど、全体として好調に推移した。
セグメント全体の売上高は、前期に対し75億円(2.7%)増加の2,820億円、営業利益は、83億円(24.0%)増加の429億円となった。
音響機器事業は、業務用音響機器の販売が全ての地域で堅調に推移した。また国内の音響設備工事が売上げを伸ばした。一方、オーディオ機器は北米等で販売が減少した。
セグメント全体の売上高は、前期に対し11億円(0.9%)減少の1,207億円、営業利益は、1億円(0.9%)減少の106億円となった。
部品・装置、その他の事業は、市況減速の影響を受け、部品・装置事業の販売が減少。セグメント全体の売上高は、前期に対し20億円(5.4%)減少の347億円、営業利益は、10億円(29.0%)減少の25億円となった。
同社は、2020年3月期より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用する。IFRSに基づいて作成した2020年3月期の連結業績は、売上収益4,440億円、事業利益550億円(事業利益率12.4%)、親会社の所有者に帰属する当期利益425億円を予想している。
なお、2019年3月期の実績をIFRSに基づいて試算した数値は、売上収益4,344億円、事業利益530億円(事業利益率12.2%)、親会社の所有者に帰属する当期利益402億円となるとのこと。