JASRAC、2018年度分配額は前年比1.6%増の1126億4千万円
日本音楽著作権協会(JASRAC)は5月22日、定例会見を開催し2018年度の徴収・分配額等を発表した。
2018年度の著作権使用料等徴収額は、前年度比5.4%(59億3千万円)増の1155億7千万円と、2007年度に次ぐ史上2番目の実績となった。これは「インタラクティブ配信」分野で、音楽・動画のサブスクリプションサービスおよび動画投稿サービスが、前年比34.2%増の190億5千万円と好調だったこと、安室奈美恵の映像作品がヒットしたことなどが主な要因となっている。
使用料等分配額は、全体で前年度比1.6%増の1126億4千万円となった。
JASRACは、2017年度のインタラクティブ配信に続き、9月分配期から演奏会等について分配明細データ詳細版の提供を開始した。これは、分配対象作品ごとに、その作品が利⽤されたコンサート・催物の名称、会場名、分配額等の情報を電子ファイルで提供するもの。2019年度上半期からは、放送についても提供を開始予定。さらに今後はライブハウスや海外での利用についても提供を予定している。
また、演奏者が日替わりで出演する演奏会型ライブハウスについて、2020年3月分配期より、従来のサンプリング分配から、センサス分配へ移⾏する。利⽤者や委託者からの利⽤曲⽬報告に加えて、外部事業者が収集したセットリスト情報も活用する。
このほか、2019年9月分配期より管理手数料率を変更。2021年度までの3年間をかけて、段階的に見直しを行う。
なお、JASRAC創立80周年を迎える2018年度は様々な事業が実施されており、5月30日には、CISAC総会がホテル ニューオータニで、5月31日には、国際シンポジウム「Music Link〜音楽創作を未来につなぐ〜」がイイノホールで開催される。
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