ヤマハ2019年4月〜12月期、楽器は堅調持続も部品・装置の市況低迷などにより減収減益
ヤマハは2月6日、2020年3月期第3四半期の連結業績(2019年4月1日〜2019年12月31日)を発表した。
2020年3月期 第3四半期累計の売上収益は、主力の楽器事業が堅調を持続したものの、部品・装置事業の市況低迷および為替影響△112億円により、前年同期に対し91億円(2.7%)減少の3,226億円となった。事業利益は、部品・装置事業の悪化と為替影響△52億円により、前年同期に対し25億円(5.5%)減少の424億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、9億円(2.8%)減少の327億円となった。
セグメント別だと、楽器事業では国内は消費税増税の影響もあり販売が減少したが、それ以外の地域は好調に推移した。アコースティックピアノは中国で二桁成長が継続したほか、その他の新興国や欧州でも売上げを伸ばした。電子楽器および管楽器は国内を除く各地域で販売が好調を持続し、ギターは全ての地域で売上げが伸長し二桁成長となった。
セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し込78億円の為替影響を吸収して、1億円増加の2,133億円となった。また事業利益は、△39億円の為替影響を吸収して10億円増加の348億円となった。
音響機器事業では、業務用音響機器は全ての地域で販売を伸ばしたことに加え、国内の音響設備工事が好調に推移した。オーディオ機器およびICT機器は販売が伸び悩んだ。
セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し込32億円の為替影響があり、44億円減少の862億円となった。また事業利益は、△13億円の為替影響があり、10億円減少の71億円となった。
部品・装置、その他の事業では、電子デバイスの売上げは回復したが、FA機器は市況低迷が続き販売が減少した。セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し48億円減少の231億円となった。また事業利益は、25億円減少の5億円となった。
2020年3月期の通期業績予想は、第3四半期までの販売動向と中国で発生した新型肺炎の感染拡大懸念などの先行き不透明感を一定程度織り込み、11月1日に公表した売上収益4,350億円(前期比0.1%増)、事業利益530億円(前期比0.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益415億円(前期比2.9%増)を、売上収益4,250億円(前期比2.2%減)、事業利益500億円(前期比5.2%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益395億円(前期比2.1%減)に下方修正する。
なお、IFRSに基づく2019年3月期の実績は、売上収益4,344億円、事業利益527億円、親会社の所有者に帰属する当期利益403億円となる。