ヤマハ、2020年4月〜6月期の損失は18億円
ヤマハは8月4日、2021年3月期第1四半期の連結業績(2020年4月1日〜2020年6月30日)を発表した。
2021年3月期第1四半期の売上収益は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響により、為替影響による減収△24億円を含め、前年同期に対し277億円(27.9%)減少の718億円となった。事業利益は、全ての事業で減収により大幅な減益となったことから、全体では為替影響による減益△7億円を含め、前年同期に対し97億円(89.5%)減少の11億円となった。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、事業利益の減少に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う操業停止損25億円の計上等により、18億円の損失(前年同期は73億円の利益)となった。
楽器事業は、アコースティックピアノと管楽器が、店舗閉鎖等の影響を受け減収となった。EC販売の比率が比較的高いギターは、国内や欧州で増収となり前年並みの売上げを確保した。また電子楽器は、北米で増収となったが全体では減収となった。セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し△18億円の為替影響を含め、209億円の減収となった。事業利益は、△6億円の為替影響を含め、73億円の減益となった。
音響機器事業は、オーディオ機器が、国内と北米は増収だったが全体では減収となった。業務用音響機器は、ライブ市場や設備市場の縮小により減収となったが、国内の音響設備工事は納入が進み増収となった。ICT機器は国内の会議システム需要増により増収となった。セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し△6億円の為替影響を含め、53億円の減収となった。事業利益は、△1億円の為替影響を含め、20億円の減益となった。
部品・装置、その他の事業は、電子デバイスで増収となったが、FA機器が市況回復が遅れ減収となった。セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し16億円の減少となった。事業利益は、4億円の減益となった。
2021年3月期の連結業績予想は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が現時点においても依然として不確実性が高い状況が続いているが、当第3四半期から緩やかに改善が進んでいくと想定することを前提とし、売上収益3,550億円(前期比14.3%減)、事業利益250億円(前期比46.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益160億円(前期比53.8%減)とした。