オンキヨー、2020年4月〜6月は13.7億円の赤字
オンキヨーは9月25日、2021年3月期第1四半期(2020年4月1日〜6月30日)を発表した。
当第1四半期連結累計期間の経営成績は売上高が前年同期比73.1%減の16億6,200万円となった。営業損益は、前年同期比1億300万円改善の12億7,400万円の営業損失となり、経常損益は前年同期比2,800万円悪化となる14億1,200万円の経常損失となった。また、親会社株主に帰属する四半期純損失は、関係会社株式売却益7,000万円を特別利益に計上し、前年同期比600万円悪化の13億7,000万円となった。
2021年3月期の連結業績予想は、新型コロナウイルス感染症の拡大が、同社グループに与える影響の不確実性が高く、連結業績予想を合理的に算出することが困難なことから未定とした。
セグメントごとの経営成績は、次のとおり。
AV事業
AV事業における売上高は、日本国内では住宅メーカー向けのインストールビジネスをはじめとした高付加価値商品に注力したものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、マレーシア生産工場の操業が停止した結果、AVレシーバーの出荷が大幅に遅延した。さらに営業債務の支払い遅延が継続したことで、一部取引先から取引条件の見直しを要請されており、生産を縮小・停止せざるを得ない状況に陥ったことから、販売機会損失による売上の減少に伴い、前年同期比87.7%減の3億9,000万円となった。損益は、人員削減及び役職ポスト数の見直しによる組織のスリム化、拠点集約などの合理化策を実行に移した結果、固定費は大幅に減少したものの、売上高減少に伴う売上総利益の減少により、前年同期比2億4,300万円悪化の5億3,900万円のセグメント損失となった。
デジタルライフ事業
デジタルライフ事業における売上高は、日本国内を中心に高付加価値のワイヤレスイヤホンに加え、人気アニメやサマンサタバサブランドとのコラボ製品も堅調な販売となった。日本国内において代理店販売を開始したKlipsch社のワイヤレスイヤホンも好調に推移した。また、カスタムインイヤーモニターの商品の拡充を行い、最先端の当社のマグネシウムドライバーを用いたモデルは、ミュージシャンやユーザーから高く評価されている。しかし、AV事業と同様に新型コロナウイルス感染症による生産委託工場の操業停止による生産減少の影響や、営業債務の支払い遅延が継続したことで、一部取引先から取引条件の見直しを要請され、生産を縮小・停止せざるを得ない状況に陥ったことから、販売機会損失による売上減少が発生し、前年同期比63.0%減の4億1,500万円となった。損益は、高付加価値製品の販売に注力し、採算性を追求した結果、利益率は改善したものの、売上高減少に伴う売上総利益の減少により、前年同期比4,400万円悪化の1億6,900万円のセグメント損失となった。
OEM事業
OEM事業における売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響による世界的な自動車市場の低迷に伴う受注の減少に加え、ロックダウンによるインドや中国工場の操業が停止した結果、売上高が減少した影響により、前年同期比54.3%減の8億5,600万円となった。損益は、人員の削減などにより固定費が減少したものの、新型コロナウイルス感染症の影響による売上高の減少に伴い売上総利益は減少し、前年同期比3,000万円悪化の2億3,600万円のセグメント損失となった。