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Twitterを利用した海賊版販売者を鹿児島県警が書類送検

ビジネス

日本音楽著作権協会(JASRAC)

鹿児島県警は本日10月15日、WOWOW、テレ朝チャンネル1で放送された音楽番組などを違法に収録したブルーレイディスクがTwitterで販売されていた事件で、福岡県北九州市の女性(45歳)を著作権法違反の疑い(海賊版の頒布)で鹿児島地方検察庁に書類送検した。

日本音楽著作権協会(JASRAC)は、これらの海賊版にJASRACが管理する楽曲が多数含まれていたことから、9月29日にこの女性を告訴していた。JASRACがTwitterを利用した海賊版販売者に対して告訴したのは3件目となる。

この女性は、2018年頃からこれまでの間、Twitterで「ダビングのご希望はお気軽にDM(ダイレクトメッセージ)で」などの呼びかけと、番組名、出演者名のハッシュタグを入れたツイートをこれまでに約500回行い、音楽番組など約500番組を販売する告知を行っていた。購入希望者とはTwitterのDM上で連絡を取り合い、支払いには主に匿名性の高いフリマアプリの決済機能を利用していた。

警察の取り調べに対してこの女性は、「生活費の補填(ほてん)のため、海賊版の販売をこれまで1,000回くらい行った」と供述している。

著作権法では、海賊版であることを知ったうえで頒布(販売や配布)することや、頒布を目的として所持することのほか、海賊版の頒布を告知するだけでも著作権侵害とみなされ(113条1項2号)、著作権法違反となる。

JASRACは以前から関係団体と協力して海賊版の撲滅に取り組んでいる。今回の事件について、有料衛星放送事業者などによって組織される衛星放送協会から「放送番組の海賊版販売、不正視聴、無断アップロードなどの不正行為は、放送事業者や番組供給会社の権利を侵害するとともに、その番組の出演者や製作者、著作権者など、様々な権利者に大きな損失を与えるものです。衛星放送協会としては今後もJASRACなどの関係団体と連携して、これらの不正行為に対する取り組みを継続していきます」とのコメントが寄せられた。

音楽文化の発展において、クリエーターへの適切な対価還元が新たな音楽作品を生み出していくという、「創造のサイクル」を育むことは重要だ。JASRACは「今後も、関係団体と連携して悪質な著作権侵害行為に対して断固たる措置を講じるとともに、クリエーターへの適切な対価還元を通じて音楽文化の発展に寄与していく」としている。