JASRAC、2020年度上半期分配額は9.6%増も通期では減少の見込み
日本音楽著作権協会(JASRAC)は本日10月20日、2020年度上半期(2020年4月1日〜9月30日)報告を発表した。
第2四半期徴収額は、前年同期⽐8.8%減の245億6,000万円となった。新型コロナウイルス感染症の影響を受けイベントの中⽌・延期を始めとする⾳楽の利⽤機会の減少が続いたことから、インタラクティブ配信等を除くほぼ全ての分野において2019年度同期の実績額を⼤幅に下回り、上半期としても前年同期⽐2.9%減の514億2,000万円となった。新型コロナウイルス感染症は依然として収束する⾒通しが⽴っていないことなどから、2020年度通期でも減少が⾒込まれる。
第2四半期分配額は、前年同期⽐3%増の295億円となった。社交場、カラオケ、オーディオディスク等で新型コロナウイルス感染症の影響により減少したものの、第1四半期のインタラクティブ配信の大幅な増収が今期の分配額に反映されていることや、新型コロナウイルス感染症の影響が本格化する前の2019年度下半期における徴収額を反映した分野があることなどから、全体では増額となった。これを受け、第1四半期と合わせて前年同期⽐9.6%増の605億4,000万円となり、上半期の分配額としては過去最高となった。しかしながら、第3四半期以降にはほぼ全ての分野において新型コロナウイルス感染症の影響が本格化することなどから、2020年度通期では減少が⾒込まれる。
第2四半期経常収益は、前年同期⽐3.9%減の35億5,000万円となった。これは、管理⼿数料収⼊について、インタラクティブ配信が2019年度同期⽐3億5,000万円の増であった⼀⽅で、新型コロナウイルス感染症の影響により、演奏等が2億8,000万円の減、録⾳が9,000万円の減であったことなどから全体として減少したこと、2020年度の会費の請求を停⽌したことなどによるものである。これを受け、上半期としても前年同期⽐0.3%減の72億円となった。
第2四半期経常費用は、前年同期⽐6.3%減の32億2,000万円となった。これは、新型コロナウイルス感染症の影響により社交場、カラオケ、イベント等に係る督促を停⽌したことや、海外出張を中⽌したことなどによるもので、上半期としても前年同期⽐0.9%減の56億9,000万円となった。なお、新型コロナウイルス感染症の影響は今後も続くことが⾒込まれることから、使⽤料の分配を滞りなく実施していくことを最優先事項としつつ、引き続き費用の支出削減を綿密に進めていくとのこと。
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