ヤマハ、2020年4月〜9月期は大幅減益
ヤマハは11月2日、2021年3月期第2四半期の連結業績(2020年4月1日〜2020年9月30日)を発表した。
2021年3月期 第2四半期累計の売上収益は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響により、為替影響による減収△27億円を含め、前年同期に対し437億円(21.0%)減少の1,648億円となった。事業利益は、為替影響による減益△14億円を含め、前年同期に対し131億円(50.2%)減少の130億円となった。営業利益は、前年同期に対し168億円(61.0%)減少の107億円となった。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、事業利益の減少に加え、第1四半期に計上した新型コロナウイルスの感染拡大に伴う操業停止損△24億円などを含め、140億円(66.5%)減少の71億円となった。
楽器事業は、売上収益1,072億円(前年同期比22.7%減)、事業利益117億円(前年同期比47.3%減)となった。電子楽器は、ステイホーム需要により市況は堅調なものの、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うインドネシア等での工場稼働制限により、商品供給が十分に行えず減収となった。アコースティックピアノと管楽器は、市況は回復基調にあるものの減収となった。ギターは、国内、欧州、北米、中国での販売が好調に推移し増収となった。セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し△21億円の為替影響を含め、314億円の減収となった。事業利益は、△12億円の為替影響を含め、105億円の減益となった。
音響機器事業は、売上収益452億円(前年同期比17.1%減)、事業利益16億円(前年同期比57.0%減)となった。オーディオ機器は、国内でイヤホンの販売が伸長し増収となったが全体では減収となった。業務用音響機器は、ライブ市場や設備市場の縮小により減収となった。ICT機器は国内の会議システム需要増が継続し増収となった。セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し△6億円の為替影響を含め、93億円の減収となった。事業利益は、△3億円の為替影響を含め、21億円の減益となった。
部品・装置、その他の事業は、売上収益124億円(前年同期比19.4%減)、事業損失3億円(前年同期は2億円の事業利益)。電子デバイスは減収となったが、FA機器は増収となった。セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し30億円の減収となった。事業利益は、5億円の減益となった。
2021年3月期通期での新型コロナウイルスの感染拡大による影響は、依然として不確実性が高い状況ではあるが、市況の回復や当社グループ工場からの供給不足の解消が進んでおり、同社グループの状況は前回業績予想発表時より改善してきている。一方で、10月下旬に当社の取引先で火災が発生した影響により、電子部品の調達が滞り、生産・販売に影響を受ける可能性が高くなっている。現在、情報収集を進め、対応策を検討しているが、現時点で当期の業績への影響金額を見積ることは困難な状況だ。以上により、前回8月4日に公表した業績予想、売上収益3,550億円(前期比14.3%減)、事業利益250億円(前期比46.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益160億円(前期比53.8%減)の見直しは行わないとしている。