シンクパワーがプチリリ同期歌詞の全自動生成サービスを開始、エイベックス「BIG UP!」登録曲の歌詞を使った自動同期化で初めての実運用へ
シンクパワーは11月25日、歌詞データと音源を使用して全自動で同期化するサービスを開始した。
第1弾として、エイベックス・エンタテインメントが運営する楽曲配信代行サービス「BIG UP!」に登録された楽曲と歌詞から同期歌詞データを自動生成し、プチリリサービスで提供する。
同期歌詞データとは、音楽に合わせて歌詞の文字が自動的に色変わりしていく時間情報付き歌詞データのことで、シンクパワーがデータ作成およびデータベース構築を行っている。
シンクパワーは2016年から、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下、産総研)人間情報インタラクション研究部門 後藤 真孝 首席研究員、中野 倫靖 主任研究員らと同期歌詞データの自動生成等に関する共同研究を続けてきた。プチリリ同期歌詞自動生成サービスは、産総研が研究開発した自動歌詞同期技術を用いており、歌詞データに歌唱部分のタイミングを入力するという従来人の手で行っている作業を、歌詞データと音源を使用して自動で同期歌詞データ化するもの。
同技術は、産総研による2015年9月8日のプレス発表「音楽に合わせ歌詞が動く動画を容易に制作・共有できるサービスを公開」で用いられた産総研独自の「楽曲の音響信号と歌詞の文字情報から歌詞発声タイミングを自動解析できる音楽理解技術」の最新版となる。
音楽配信サービスでの同期歌詞表示の需要が高まるなか、エイベックスからの要望もきっかけとなり、産総研の同技術の提供を受けて、この度「BIG UP!」登録曲の大量のテキスト歌詞データを自動で同期歌詞データに変換してプチリリサービスへ配信するという、同社サービスとして初めての実運用を開始することとなった。
この「BIG UP!」との連携により、より多くの同期歌詞データを、シンクパワー運営サービス・アプリおよびプチリリの歌詞データを利用する20以上の音楽サービスで見ることができる。
「BIG UP!」は音楽配信事業者40以上のサービスに毎月約8,000曲(2020年11月現在)の楽曲を配信している大手の楽曲配信代行サービス。楽曲配信代行の他にも、音楽出版、CD・グッズの製造・販売、音楽制作のサポートを行うマルチマネタイズプラットフォームとして、クリエーター/アーティストたちをサポートしている。
シンクパワーは2020年11月現在、邦楽・洋楽含めて270万件以上の国内最大級の歌詞データベースを構築しており、現在Spotify、AWAを含め20以上のサービスに歌詞データを提供している。