THECOO、スタジオグリーンバード跡地に音楽ライブ配信専用スタジオを来年3月オープン
THECOOは、2021年3月に東京都新宿区のスタジオグリーンバード跡地にライブ配信専用のスタジオをオープンすることを発表した。
同社で培ってきたエンタメテクノロジーにおけるライブ配信サービスの実績・ノウハウを終結し、4面(W9000mm×D4000mm×H4000mm)に設置された大型LEDパネルや特殊照明、最新の音響機器の設備などハイクオリティな配信スタジオとなっている。
スタジオグリーンバードはストレイテナーなど著名なアーティストにゆかりのあるレコーディングスタジオ。2020年3月に惜しまれながら閉店した。同時期に、同社では新型コロナウィルスにおいて活動が自粛されているアーティストを応援するため、チケット制ライブ配信サービス「Fanistream」を開始し、「#ライブを止めるな!」というプロジェクトで、多くのアーティストのライブ活動を支援してきたが、そのなかで、オンラインライブにおいての現場スタッフの人件費、演出や音質のクオリティを維持することの難しさなど課題が生じた。そこで同社の培ってきたテクノロジーの力を活かしてアーティストの更なるライブパフォーマンスをサポートするために、スタジオグリーンバードの跡地にライブ配信専用スタジオの建設を決定したとのこと。
今回オープンするライブ配信専用スタジオは、音楽プロデューサーの今井了介氏をスーパーバイザーに向かえ、「ローコストでハイクオリティな配信を、手軽に。」をコンセプトに、大型LEDパネルや特殊照明、最新の音響機器設備を揃えたハイスペックなスタジオとなる。
すでに11月より建設着工しており、2021年3月にオープン予定となっている。
ストレイテナー ホリエアツシ氏コメント
我々ミュージシャンは、ライブこそが生きる場です。
2020年、その場所はウイルスによって奪われ、ライブをオンラインを通して配信する必要性と、それに伴ってたくさんの課題も明らかになってきました。
もちろんライブは、実際に人間同士が同じ空間と時間を共にする、生きた場であるという理想は揺るぎません。
しかし、オンラインライブ配信の環境とシステムの向上は、誰もがそれぞれの場所にいながらライブを楽しむことができる、可能性の広がりを予感させます。
このスタジオが、人と音楽を繋ぐライブの新しい理想を切り拓いて、視聴者にとってミュージシャンにとって、リアルにライブに参加する興奮と感動を実現してくれることを期待しています。
音楽プロデューサー 今井了介氏コメント
このプロジェクトが生み出すものは、“withコロナ” という時代によって強制的に10年先の未来からやって来ることになった、全く新しいハコ・舞台装置です。
ただのライブハウスでもない、今までの映像・音楽スタジオでもない。そしてハコ単体としての商用目的でもないのです。
そこは、アーティスト・ミュージシャン・映像やカメラクルー・照明…、皆のクリエイティブが新次元で集い、そして配信先のオーディエンスと共創する“新芸術空間”です。
音楽もライブも絶対に死にません。でも沢山の音楽家が発信場所を探し彷徨っている現在、灯火のように表現者を照らせる場所となることでしょう!
スタジオグリーンバード元オーナー 廣田哲也氏コメント
今年の1月にグリーンバードを閉めると発表してから、本当に多くの方々からあたたかい言葉をいただきました。ミュージシャン、音楽制作者、レコーディングエンジニア、先輩たち、仲間たち、そして、SNSやメールを通じて音楽業界以外の音楽ファンの方々からもメッセージをいただきました。
「プロとして初めて使ったスタジオでした。」とか。
「若い頃聴いていた音楽の多くが、このスタジオで録音されたものでした。」とか。
「今後、どこで録音すればいいの?」とか(笑)。
みなさん、それぞれの音楽とそれぞれの想いを大切にされているということがわかりましたし、そういう場所で働けたということがとてもうれしかったです。
そんな大切な場所を平良さん、THECOOのみなさんが引き継いでくださる。
レコーディングスタジオから音楽ライブ配信スタジオに生まれ変わって、再びこの場所から、音楽が発信され、たくさんの人々のこころを紡いでいく。最高です。
本当にありがとうございます!