ソニー、2020年度3Q 音楽分野の売上高は前年比22%増 YOASOBIやNiziU/アニメ「鬼滅の刃」などが貢献
ソニーは2月3日、2021年3月期第3四半期の連結業績(2020年4月1日〜2020年12月31日)を発表した。
2020年度第3四半期の連結売上高は、前年同期比9%増の2兆6,965億円、連結営業利益は、前年同期比591億円と大幅増の3,592億円となった。税引前利益は、主に営業外損益における投資有価証券評価損益の改善により、前年同期比1,671億円増の4,774億円、同社株主に帰属する四半期純利益は、1,424億円増の3,719億円となった。
2020年度通期の連結業績見通しは、前回から3,000億円増の8兆8,000億円、営業利益は、2,400億円増の9,400億円とした。税引前利益は1兆1,200億円に、同社株主に帰属する当期純利益は1兆850億円に、それぞれ上方修正している。
音楽分野について、当四半期(2020年10月〜12月)の売上高は前年同期比22%増の2,645億円、営業利益は234億円増の597億円となった。
音楽制作では、当四半期におけるストリーミング売上が前年同期比約21%増と、引き続き高い成長を続けている。新人賞など米グラミー賞3部門にノミネートされているDoja Cat、日本で大ヒットとなっている音楽ユニットYOASOBIやNiziUなど、注力している新たなアーティストの発掘、育成の成果も出ている。
同社グループのアニプレックスが製作・配給に関わる『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、1月31日までで興行収入368億円を記録、日本の映画史上歴代1位を達成している。このようなヒットは、「優れた原作を発掘する力、制作におけるクリエイティブ力、ファン層を拡大するマーケティング力など、コンテンツIPの価値を高めるアニプレックスの総合力が結実したものと考えている」としている。また、同社グループ所属のアーティストLiSAが歌う主題歌も大ヒットとなるなど、音楽分野を横断した成功を収めている。
音楽分野の当年度通期見通しについて、アニメ事業を含む映像メディア・プラットフォームでの増収などにより、売上高は前回から500億円増の9,000億円、営業利益は280億円増の1,800億円に、それぞれ上方修正している。