オリコン、2020年4月〜12月期の売上高は4.9%減の29.4億円
オリコンは2月5日、2021年3月期第3四半期の連結業績(2020年4月1日〜2020年12月31日)を発表した。
当第3四半期連結累計期間の同社グループの連結業績は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により第1四半期の業績は伸び悩んだが、第2四半期以降の業績は四半期ごとに回復基調にある。なお、当第3四半期会計期間(10月〜12月)における前年同期との比較では、売上高が0.2%減、営業利益が14.0%増となった。
当第3四半期連結累計期間の売上高は、コミュニケーション事業とデータサービス事業が前年同期比で増収となった。モバイル事業が前年同期比で減収、雑誌事業は事業撤退に伴い前年同期比で減収となった。
以上の結果、全体では前年同期比1億5,055万円減(4.9%減)の29億4,582万円となった。費用面では、売上原価はコストの見直しにより前年同期比1億5,540万円減(12.8%減)、販売費及び一般管理費は人件費の増加等により前年同期比5,021万円増(4.6%増)となった。営業利益は前年同期比4,536万円減(5.7%減)の7億4,726万円となった。経常利益は前年同期比1億3,308万円減(15.4%減)の7億3,262万円となったが、これは、前年同期において同社が出資していた投資事業組合が保有する株式を売却し、投資事業組合運用益が8,467万円発生していたことによるもの。当期は保有株式の一部を売却し、投資有価証券売却益が2億5,559万円発生しているが、これは会計基準に準拠し特別利益として計上しており、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比9,320万円増(16.5%増)の6億5,799万円となった。
ニュースコンテンツの提供ならびにWEBサイトの制作・運営・広告販売等を行うコミュニケーション事業では、「顧客満足度(CS)調査事業」と「ニュース配信・PV事業」を展開。顧客満足度(CS)調査事業の売上高は、前年同期比で7.8%増加した。10月〜12月は、商標利用契約・WEBプロモーション・データ販売の各ビジネスともに前年同期比で収益規模を拡大して推移した。ニュース配信・PV事業の売上高は、前年同期比で1.2%減少した。10月〜12月は、企業からのタイアップ広告の出稿等が減少した。一方で、自社メディア「ORICON NEWS」のページビューは10〜12月の直近3か月実績で前年同期と比べ約6%増加した。また、公式YouTubeチャンネル「ORICON NEWS」では12月にチャンネル登録者数が115万人を超え、再生数も順調に増加しており、エンタテインメント分野を代表する有力なチャンネルとしての地位を確立している。新事業モデル創出の一環として、10月に「オリコンNEXTコミュニケーションズ株式会社」(旧商号「オリコン・コミュニケーションズ株式会社」)を設立し、PR(Public Relations)やWEBマーケティングに係るソリューションを提供するコンサルティング事業を推進している。以上の結果、コミュニケーション事業全体の売上高は、コンサルティング事業の収益計上もあり、前年同期比6,177万円増(3.2%増)の19億9,915万円、セグメント利益は前年同期比1,072万円増(1.0%増)の11億2,418万円となった。
データサービス事業では、音楽ソフト・映像ソフト・書籍のマーケティングデータを提供するオンラインサービス「ORICON BiZ online」を中心に、同社グループが保有するエンタテインメント関連データを活用したビジネスを展開。売上高は、前年同期比799万円増(1.6%増)の4億9,756万円、セグメント利益は前年同期比2,669万円増(16.7%増)の1億8,612万円となった。
モバイル事業では、フィーチャーフォン向け事業の売上高は、市場全体の縮小により前年同期比で16.8%減少し、スマートフォン向け事業は競争激化等により前年同期比で6.6%減少した。以上の結果、モバイル事業全体の売上高は前年同期比5,788万円減(11.4%減)の4億4,910万円、セグメント利益は前年同期比4,479万円減(17.8%減)の2億697万円となった。
連結業績予想は2020年5月11日に公表したものを据え置いた。