ソニー、立体的な音場を実現する「360 Reality Audio」を日本で本格導入 邦楽コンテンツ配信の開始と再生機器の拡充
ソニーは3月23日、没入感のある立体的な音場を実現する音楽体験「360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)」を国内へ本格的に導入すると発表した。
既に配信を開始しているAmazon Music HDに加え、4月16日より、新たにDeezer(ディーザー)、nugs.net(ナグズネット)といったストリーミングサービスから、大滝詠一や私立恵比寿中学、Doul、Little Glee Monster、鬼頭明里、森高千里など邦楽アーティストの楽曲を含めた4000曲以上の360 Reality Audio対応コンテンツが配信される。また、360 Reality Audioの再生可能機器を拡充し、スマートフォンやウォークマン、ヘッドホン、スピーカーでも臨場感ある立体的な音場を楽しめる。
昨年来から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響でライブコンサートの中止が相次いでいる。そうした中で360 Reality Audioは、音楽ファンとアーティストが会場に集えなくても、同じ空間にいるかのような繋がる喜びを提供することができる。
360 Reality Audioとは、ソニーのオブジェクトベースの立体音響技術で、アーティストがライブ演奏をする場に入り込んだかのような、臨場感豊かな音場を実現する。コンテンツの制作時には、アーティストやクリエイターの創造性や音楽性に従って、ボーカル、コーラス、楽器などの音源に距離や角度などの位置情報を付けて全方位に配置することができる。コンテンツの再生時には、制作意図が反映された、360°全ての方向から音が届く体験を楽しめる。
ポニーキャニオン 取締役 マーケティング本部 本部長 村松 克也氏コメント
アーティスト作品の表現方法を大きく広げる「360 Reality Audio」を体験し、その素晴らしい可能性に興奮しております。多くの機材を必要としない気軽さで、まさに360度に広がる音像定位がもたらす新しい体験は、お客様とアーティストのエンゲージメントをより高めてくれると確信しております。当社アーティスト作品の新たな発見を、新しい音楽体験で楽しんでください。
ワーナーミュージック・ジャパン 執行役員 ワーナーインターナショナル 住井 敬太郎氏コメント
コロナ禍において、新しいエンターテインメントの形がこれまで以上に求められている中、360 Reality Audioによる新しい音楽体験を通じて、ワーナーミュージックのアーティストとファンを繋ぐことができるのは喜ばしいことだと思います。
ライブ会場やレコーディングスタジオなどの臨場感をダイレクトに体験でき、音はもちろん映像と組みあわせて楽しむなど、音楽体験の可能性が大きく広がります。アーティストとユーザーの双方に、音楽のさらなる可能性を提供することで、エンターテインメントの今後の発展につながると信じています。是非皆さまに360 Reality Audioで新しい音楽体験を楽しんでいただきたいと思います。
ソニー・ミュージックレーベルズ 執行役員 第1レーベルグループ 代表 中村隆志氏コメント
昨年から続くコロナ禍の中、アーティストもユーザーも満足にライブコンサートを楽しめない状況にあります。
我々も改めて、ライブパフォーマンスの持つパワーと、そこから得ることのできる感動の大きさ、必要性を痛感しています。巣ごもり需要の高まりが顕著になっている今日、この「360 Reality Audio」の技術は、ユーザーが自宅にいながらあたかも会場にいるかのような経験を可能にしてくれることでしょう。
我々もLittle Glee Monsterのライブ音源を「360 Reality Audio」に対応させましたが、その仕上がりは感動的です。ピンチをチャンスに。その感動は世界が平常を取り戻した後も受け入れられ続けると確信しています。