音楽情報プラットフォーム協議会が発足、音楽権利情報の一括検索サイト「音楽権利情報検索ナビ」を公開
音楽関係団体等は4月1日、音楽情報プラットフォーム協議会(MINC)を新たに設立し、文化庁が2017年度から3年間にわたり実施した実証事業で実験公開した「音楽権利情報検索ナビ」の運営を引き継ぎ、同日から公開を開始した。公開楽曲情報は約992万曲(CD:670万曲、配信:320万曲)、CDアルバム情報は約55万件となっている。
MINCの前身は、音楽情報総合ポータルサイト「Music Forest(音楽の森)」を運営したミュージック・ジェイシス協議会。これは、1999年に日本音楽著作権協会(JASRAC)、日本芸能実演家団体協議会(芸団協)及び日本レコード協会が設立した任意団体(2017年にはNexToneも加盟)であり、各団体が有する音楽作品に係る情報、実演家情報、レコード情報等を集約し、Music Forest(音楽の森)を通じて幅広い音楽利用者に提供することにより、権利処理の円滑化に寄与してきた。
同協議会がそのような取組みを継続する中、文化庁は、あらゆる国民が著作物を創作し利用する時代において著作物の適法かつ円滑な利用を促進する基盤を整備するため、2017年、散在する権利情報を集約化し国民に提供する実証事業(「コンテンツの権利情報集約化等に向けた実証事業」)を音楽分野から開始。3年間の実証事業においては、Music Forest(音楽の森)を上回る約917万曲にも及ぶ楽曲の権利情報を集約化したデータベースと音楽権利情報検索ナビを実験公開し、2019年度末に実証事業は終了した。
上記実証事業で検証したデータベースと音楽権利情報検索ナビは、その後の文化庁審議会で検討された「放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化」施策や政府の各種調査研究事業等を通じて、権利処理における役割への期待と注目度が高まっている。
今回、ミュージック・ジェイシス協議会加盟団体を含む音楽関係団体等は、かかるデータベースと音楽権利情報検索ナビを継承し民間で運営する法人として、MINCを新たに設立した。これに伴い、ミュージック・ジェイシス協議会は3月31日をもって解散した。
今後、MINCは、より広範囲な音楽権利者、権利者団体または関係事業者から音楽作品、実演・レコード等の情報を収集し、それら情報を効率的に整備し、「音楽権利情報検索ナビ」等の情報プラットフォームを通じて国民に提供していくとのこと。
団体概要
名称:一般社団法人音楽情報プラットフォーム協議会(略称:MINC)
所在地:〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-2-5 共同通信会館9階(日本レコード協会内)
設立:2021年(令和3年)4月1日
代表理事:畑 陽一郎氏(日本レコード協会 常務理事・事務局長)
参加団体・企業(法人名50音順)
(正会員)
- 特定非営利活動法人インディペンデント・レコード協会(IRMA)
- 一般社団法人インディペンデント・レーベル協議会(ILCJ)
- 一般社団法人演奏家権利処理合同機構MPN(MPN)
- 一般社団法人日本音楽事業者協会(JAME)
- 一般社団法人日本音楽出版社協会(MPA)
- 一般社団法人日本音楽制作者連盟(FMPJ)
- 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)
- 公益社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)
- 一般社団法人日本ネットクリエイター協会(JNCA)
- 一般社団法人日本レコード協会(RIAJ)
- 株式会社NexTone
(賛助会員)
- サウンドマウス・ジャパン株式会社
- 株式会社ジャパンミュージックデータ(jmd)
- 一般社団法人著作権情報集中処理機構(CDC)
- 株式会社ドワンゴ
- BMAT Music Innovation株式会社
計16法人(2021年4月1日付 入会手続き中)