エイベックス、デジタルコンテンツの著作権等を一元管理する「AssetBank」をプレローンチ IPホルダーの権利を守りながら流通が可能に
エイベックス・テクノロジーズ(ATS)は、デジタルコンテンツの著作権等の情報を一元管理する次世代型著作権流通システム「AssetBank」を、国内11社のコンテンツ企業連合で運営するブロックチェーン団体「Japan Contents Blockchain Initiative(JCBI)」のブロックチェーン上にプレローンチした。
これにより、デジタルコンテンツを保有するIPホルダーは、権利を守りながら、安心してデジタルコンテンツを流通できるようになる。
従来、デジタルコンテンツは、その特性上コピーされやすく、違法コピー等によるIPホルダーの権利侵害が問題となっていた。また、本物(オリジナル)と偽物(コピー)の区別や本物の価値を証明することが難しく、デジタルコンテンツ市場の拡大の課題となっていた。
昨今、それらの課題を解決するためにブロックチェーン技術を用いて、デジタルコンテンツでも唯一性を持たせることができるNFTを活用し、新たな市場を創り出す流れが、世界中で急速に加速している。しかし、権利元の許諾のないNFTが勝手に発行されるなど、デジタルコンテンツを流通していく上で解決すべき課題も依然として存在している。
エイベックスは、「Entertainment×Tech×Global」を戦略テーマに掲げ、テクノロジーを活用したIPの創造を目指し、2019年5月にATSを設立。ATSは、同年7月にブロックチェーン技術を活用し、デジタルコンテンツに証明書を付与することで本物の価値を証明する「A trust」を開発し、クリエイターの権利を保護することで新たな市場の創出を目指してきた。
その上で、デジタルコンテンツを適切に流通させるためには、A trustで実現するデジタルコンテンツに対する証明機能に加え、IPホルダーが保有する権利を守りながら安心してデジタルコンテンツを流通させるソリューションが必要という考えのもと、AssetBankの設計を行ってきた。
AssetBankは、ATSが開発した、デジタルコンテンツの著作権等の情報を一元管理する次世代型著作権流通システム。IPホルダーは、楽曲・画像・イラスト・テキスト・3Dモデル・モーションデータなどをAssetBankに登録することで、デジタルコンテンツの権利の所在を明確化でき、その権利を活用してライセンスビジネスを行うことで、新たな市場が創出される。
また、将来的には、AssetBankに登録された正規のデジタルコンテンツを活用した商品の販売が、どの事業者でも安心して行うことが可能になる。