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第一興商、21年3月通期は190億円の赤字見通し

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第一興商は4月26日、2021年3月期決算において特別損益を計上する見込みとなったことからその内容と、最近の業績動向を踏まえ、2020年11月9日に公表した2021年3月期通期連結業績予想の修正を発表した。

特別損益の計上及び内容では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長期化していることを踏まえ、今後の計画を見直した結果、収益性の低下が認められる店舗施設に係る固定資産及びのれん等の減損損失を特別損失に計上する見込みだ。連結決算127億円(当第4四半期会計期間計上額は119億7,000万円)、個別決算68億円(当第4四半期会計期間計上額は62億5,000万円)。

2度の緊急事態宣言に伴う休業・時短要請等への対応に起因した費用を「新型コロナウイルス関連損失」として特別損失に計上する見込みだ。内容は対象期間中の対象地域における当社運営店舗の固定費、業務用カラオケ機器の賃貸等に係る固定費及び全社費用である。連結決算89億円(当第4四半期会計期間計上額は26億4,000万円)、個別決算64億9,000万円(当第4四半期会計期間計上額は18億9,000万円)。

子会社株式のうち、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、実質価額が著しく下落し、その回復があると認められないものについて、子会社株式評価損を特別損失に計上する見込みだ。なお、子会社株式評価損は連結決算上消去されるため、連結財務諸表上の影響はないとのこと。個別決算40億2,000万円(当第4四半期会計期間計上額は40億2,000万円)。

2度の緊急事態宣言や休業・時短要請等に伴って申請した雇用調整助成金や時短協力金等の助成金・給付金等を「助成金収入」として特別利益に計上する見込みだ。なお、当第4四半期会計期間分の助成金については、2022年3月期第1四半期以降の決算においても、連結でおよそ25億円を計上する見込みとのこと。連結決算37億8,000万円(当第4四半期会計期間計上額は10億3,000万円)、個別決算17億5,000万円(当第4四半期会計期間計上額は2億4,000万円)。

当期の通期連結業績予想数値の修正(2020年4月1日〜2021年3月31日)は、売上高が933億円(前回発表予想965億円〜1036億円、前期連結実績1462億9,700万円)、営業利益が△27億円(前回発表予想△40億円〜14億円、前期連結実績190億5,800万円)、経常利益が△12億円(前回発表予想△26億円〜28億円、前期連結実績201億3,300万円)、親会社株主に帰属する当期純利益が△190億円(前回発表予想は未定、前期連結実績125億5,500万円)を見込む。

当第3四半期連結累計期間の業績は、想定の範囲にて進捗していたが、2021年1月に2度目の緊急事態宣言が発出されるなど、長期間にわたり首都圏を中心に多くの地域でカラオケ・飲食店舗に対する時短要請が行われた影響から、当第4四半期会計期間の業績が軟調に推移したことによるもの。

また、前回予想においては店舗設備等の減損損失をはじめとする特別損益の多寡を見積もることが困難であったことから未定としていた当期純利益も、前述の内容を反映して算出したとのこと。

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