JASRAC、2021年6月の分配額は265億円余 前年度同期比85.6%
日本音楽著作権協会(JASRAC)は、6月11日、作家・音楽出版社等の権利者に著作物使用料を分配した。2021年6月の分配額は、265億8,204万2,340円、前年度同期比85.6%となった(権利者への送金の際、上記分配額から管理手数料、所得税等を控除。また、分配日程は当初の予定から前倒ししている)。
JASRACは音楽の利用者から支払われた著作物使用料を、年に4回(3月、6月、9月、12月)、権利者に分配している。2021年6月の分配は、主に2020年10月から2021年3月の使用料収入を反映したもの(使用料の入金から分配までに要する期間は科目によって異なる)。多くの利用分野で新型コロナウイルス感染症の影響が生じている。
利用分野別の主なトピックス
- 演奏会等・大規模演奏会等
公演数が大きく減少したため、演奏会等については前年同期比37.2%、大規模演奏会等については前年度同期比40.5%となった。 - 社交場・社交場カラオケ
店舗の閉店や休業が相次いだため、社交場については前年度同期比66.2%、社交場カラオケについては前年度同期比79.6%となった。 - インタラクティブ配信
サブスクリプションサービスや動画配信サービスを中心に、前年度から引き続き好調を維持している。なお、前年6月分配において分配早期化により2期分をまとめて分配したサービスがあったことなどから、前年度同期比は94.3%となった。
分配対象楽曲数は、215万9,067曲。分配対象の権利者数は、音楽出版社を通じた分配を含めると、著作者6万5,257人、音楽出版社2,688社。このほか、111の外国団体を通じて28万3,995人の著作者、3万3,496社の音楽出版社にも使用料が分配される。