オーディオストック、NexToneへ部分委託している一部の楽曲についてフィンガープリント登録を開始
オーディオストックは、同社が運営する音の流通プラットフォーム「Audiostock」で音楽著作権管理団体(NexTone)に部分委託している一部の楽曲について、フィンガープリント運営会社であるサウンドマウスへの楽曲データ提供を開始した。
これにより、放送局等でサウンドマウス(日本法人 サウンドマウス・ジャパン)のフィンガープリント技術を導入している事業者は、テレビ番組等でAudiostockの楽曲を使用した場合に自動で検知できるようになる。
フィンガープリントとは、人間でいう指紋と同様に、音楽の特徴点を抽出しデータ化したもの。
テレビ局やラジオ局などの放送局は、日本音楽著作権協会(JASRAC)やNexToneなどの音楽著作権管理団体へ番組で使用した楽曲を全て報告する必要があるが、フィンガープリント技術を活用することで番組で使用した楽曲を自動で検知できるようになる。
それにより手動での利用曲目報告を作成する必要がなくなり、膨大に発生していた事務作業を簡素化することができ、より精度の高い利用報告を実現することができる。
今回、Audiostockでは、PRS(イギリスの著作権管理団体)をはじめとして、グローバルで多数の実績があるイギリスに本社のあるサウンドマウスへのデータ提供を開始し、フィンガープリントのデータベースに登録をした。
放送局等の楽曲利用者がフィンガープリント技術を活用して正確な利用実績を報告することで、手作業で漏れていた利用楽曲などがなくなり、音楽家への収益の還元もより適正で正確に行うことができる。
フィンガープリント技術はこれまではキー局を中心とした一部の放送局にしか導入されていなかったが、近年の技術発展やコストダウン等により地方の放送局への導入も拡大している。
同社は、音楽家の収益機会を拡大するために、今後もフィンガープリント運営会社と連携して、楽曲のデータ提供など進めていくとのこと。