ハピネット、21年4月〜6月期は増収増益 コロナ禍の影響を大きく受けた事業が回復

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ハピネットは8月10日、2022年3月期第1四半期の連結業績(2021年4月1日〜2021年6月30日)を発表した。

同社グループの経営成績は、玩具事業が好調に推移したことや、前年同期にコロナ禍の影響を大きく受けた映像音楽事業、アミューズメント事業の回復により、売上高、利益面ともに前年同期を大幅に上回った。以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は592億8,200万円(前年同期比17.4%増)、営業利益は11億8,100万円(同162.3%増)、経常利益は13億3,600万円(同176.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億4,100万円(同194.5%増)となった。なお、会計方針の変更として、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、前年同期比較は基準の異なる算定方法に基づいた数値を用いている。

玩具事業は、前年同期に受けた商業施設の休業・営業時間短縮の影響からの回復に加え、BANDAI SPIRITSの「一番くじ」関連商品や「ポケモンカードゲーム」などのコンビニエンスストア向け商品、「鬼滅の刃」関連商品、「呪術廻戦」関連商品が好調に推移したことにより、売上高、利益面ともに前年同期を大幅に上回った。この結果、売上高は229億3,200万円(前年同期比31.1%増)、セグメント利益は7億5,300万円(同65.0%増)となった。

映像音楽事業は、パッケージ市場が新譜の発売延期の影響を受けた前年同期からは回復傾向にあることに加え、映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』のパッケージなどのヒット商品もあったことにより、売上高、利益面ともに前年同期を上回った。なお、同社の完全子会社であるハピネットファントム・スタジオを当第1四半期連結累計期間より連結子会社としている。この結果、売上高は157億8,600万円(前年同期比18.1%増)、セグメント利益は2億4,900万円(同25.5%増)となった。

ビデオゲーム事業は、巣ごもり需要を取込み市場全体が好調だった前年同期と比較しゲームハード、ソフトともに軟調に推移し、売上高は前年同期を下回った。利益面には、利益率の高い同社独占流通のソフトが好調に推移したことにより、前年同期を上回った。この結果、売上高は154億3,600万円(前年同期比8.4%減)、セグメント利益は2億5,600万円(同8.2%増)となった。

アミューズメント事業は、同社が運営するカプセル玩具ショップの出店拡大により初期費用が発生したものの、同社グループの取引先である商業施設の休業・営業時間短縮の影響を大きく受けた前年同期からの回復に加え、「鬼滅の刃」関連商品、「呪術廻戦」関連商品が好調に推移したことにより、売上高、利益面ともに前年同期を大幅に上回った。この結果、売上高は51億2,700万円(前年同期比84.4%増)、セグメント利益は2億3,300万円(前年同期はセグメント損失1億3,700万円)となった。

連結業績予想は5月14日公表を据え置いた。

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