JASRAC、2021年9月の分配額は289億円 前年度同期比98%
日本音楽著作権協会(JASRAC)は、9月10日、作家・音楽出版社等の権利者に著作物使用料を分配した。2021年9月の分配額は、289億977万5,450円、前年度同期比98.0%となった(権利者への送金の際、上記分配額から管理手数料、所得税等を控除。また、分配日程は当初の予定から前倒ししている)。
JASRACは音楽の利用者から支払われた著作物使用料を、年に4回(3月・6月・9月・12月)、権利者に分配している。2021年9月の分配は、主に2021年1月から6月の使用料収入を反映したもので、多くの利用分野で新型コロナウイルス感染症の影響が生じている。
利用分野別の主なトピックス
- 演奏会等・大規模演奏会等
公演数の減少や公演規模の縮小により、演奏会等については約6.7億円(前年度同期比42.2%)、大規模演奏会等については約1,658万円(同2.9%)となった。 - オーディオディスク
前年度同期は製品の発売中止や延期が相次いだ。今期は回復傾向が見られるため、約20.9億円(前年度同期比148.2%)となった。 - 広告目的複製・ゲーム目的複製
広告目的複製は、JASRAC管理楽曲を利用した広告の増加等により約4.5億円(前年度同期比141.3%)となった。ゲーム目的複製は、配信ゲームアプリの複製使用料の増加等により約8.2億円(同113.2%)となった。 - インタラクティブ配信
サブスクリプションサービスや動画配信サービスの市場が好調を維持していることなどから、約88.6億円(前年度同期比101.8%)となった。
分配対象楽曲数は、221万7,496曲。分配対象の権利者数は、音楽出版社を通じた分配を含めると、著作者6万7,360人、音楽出版社2,724社。このほか、112の外国団体を通じて30万882人の著作者、3万5,964社の音楽出版社にも使用料が分配される。