ラジオ大阪、ライブ配信事業を行うDONUTSと資本業務提携
動画・ライブ配信事業のライブ配信アプリ「ミクチャ」を運営するDONUTSは、7月30日に関西のラジオ局である大阪放送(OBCラジオ大阪)と資本業務提携をしたと発表した。
OBCラジオ大阪の筆頭株主である、産業経済新聞社が保有するOBCラジオ大阪の普通株式34%をDONUTSが引き受けることがOBCラジオ大阪の取締役会で承認され、筆頭株主となった。今後、経営体制をさらに強化し、資本業務提携の速度を上げるため、10月8日開催された大阪放送の臨時株主総会にて、DONUTSより西村 啓成氏、假屋 勝氏の2名が新任取締役として就任することが決定した。
OBCラジオ大阪は、1958年に民間放送事業者として設立され、近畿二府四県を対象としたラジオ放送を開始して以降、60年以上もの年月にわたり地域に根差した、関西を代表する公共性が高い重要な情報メディア・インフラとしての役割を果たしている企業だ。
近年、各メディアでもインターネットメディアの成長によるデジタル化、新たな事業展開が積極的に行われている。ラジオ業界においても、これまでの「電波をアンテナから受信して聴く」地上波のラジオから、Webサイトやアプリを通じてのインターネットラジオ「radiko」「デジタル音声メディア」「Podcast」「オーディオブック」「音楽配信サービス」など、今やラジオ局や出版社などの媒体社が運営するものから、誰でも配信できるネットラジオのような形など様々なサービスが普及している。また、スマートスピーカー等の台頭もサービスの多様化に拍車をかけ、デジタル音声コンテンツ、音声プラットフォーム、音声広告市場は今後も更に盛り上がりを見せることが予想される。
今回の資本業務提携は、OBCラジオ大阪の「メディア」としてのブランド力、情報インフラとしての企画・制作力が「ラジオ」という枠を超え、インターネットを通した複数デバイスでのサービス提供事業者としての可能性の高さに着目したことから実現した。
DONUTSは、2007年の創業以来、IT分野の4領域(クラウドサービス事業、動画・ライブ配信事業、ゲーム事業、医療事業)を軸に複数ジャンルのヒットプロダクトを運営しながら、新規事業を生み出し続けることで高い成長率を達成してきた。
動画・ライブ配信事業のライブ配信アプリ「ミクチャ」は、国内で累計1,700万ダウンロード、月間訪問者数が500万人を超え、多くのユーザーに親しまれている。
DONUTSは、「これまで複数のラジオ局とラジオ番組のライブ配信や番組連動企画などを展開し、新たなビジネスモデルを構築してきた実績に加え、この度のOBCラジオ大阪との協業では両社の強みを生かしたシナジー効果を高めてまいります。新たな事業展開を実施することで、これまでのメインリスナーの中高年層のみならず、インターネットメディア中心の若年層向けと幅広い世代へのリーチにも積極的に取り組んでまいります」としている。