JASRAC、21年4月〜9月期報告を発表
日本音楽著作権協会(JASRAC)は10月22日、2021年度第2四半期(2021年4月から9月まで)報告を発表した。
第2四半期の徴収額は、2020年度同期⽐16億7,000万円の増となった。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、イベントの開催や社交飲⾷店の営業に各種制限が課せられていることから、演奏等が引き続き厳しい状況にあるものの、インタラクティブ配信が好調を維持していることに加え、多くの分野で復調傾向が⾒られることから、全体では2020年度同期の実績額を上回り、上半期としても28億7,000万円の増となった。
ワクチンの接種率が順調に⾼まる中で、新規感染者数の減少傾向が続き、治療薬の開発も進められるなど、明るい材料が出てきているものの、更なる変異株の出現や今冬の感染再拡⼤の可能性を指摘する専⾨家もいることなどから、同感染症が⾳楽利⽤市場に与える影響を引き続き注視し、適切に対応していくとのこと。
第2四半期の分配額は、2020年度同期⽐5億9,000万円の減となった。これは、主に2021年1月から6月までの徴収額を反映したものである。インタラクティブ配信が好調を維持したものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、演奏会等を中心に大幅な減少となった分野があることから、全体では2020年度同期の実績額を下回り、上半期としても50億4,000万円の減となった。
なお、上半期の実績額が前年度との⽐較で⼤きく減少しているのは、前年度第1四半期には、分配早期化の取組によって2期分をまとめて分配したインタラクティブ配信のサービスがあったためである。
第2四半期の経常収益は、2020年度同期⽐1億7,000万円の減となった。これは、録⾳⼿数料等が2020度同期の実績額を上回った⼀⽅、新型コロナウイルス感染症の影響により演奏等⼿数料が2億3,000万円の減となり、2020年度同期の実績額を⼤きく下回ったことによる。上半期としても、8億9,000万円の減となった。
第2四半期の経常費用は、2020年度同期⽐3億8,000万円の減となった。これは、2020年度同期には停⽌していた電話による利⽤状況調査を⾏ったことにより調査費が増となった⼀⽅、退職給付会計基準の導⼊時(2007年度)に発⽣した差異の費⽤処理が2020年度で終了したことにより退職給付費⽤が減となったこと等によるものである。上半期としても、6億7,000万円の減となった。
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