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ローランド、21年1月〜9月期は純利益132.4%増の77.4億円

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ローランドは11月5日、2021年12月期第3四半期の連結業績(2021年1月1日〜2021年9月30日)を発表した。

当第3四半期連結累計期間において、売上高は606億6,800万円(前年同期比31.0%増)、営業利益は96億6,400万円(同77.8%増)、経常利益は89億3,600万円(同85.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は77億4,100万円(同132.4%増)となった。

鍵盤楽器は、ステイホームを契機に顕在化した電子ピアノ需要により、ポータブルタイプの新製品や、スタイリッシュなデザインの新製品が好調に推移し、受注残も増加した。また、前年同期間に比べ通常営業を再開した店舗が増加したことから、店頭における中高価格帯製品の販売も復調した。以上により、鍵盤楽器の売上高は185億8,400万円(前年同期比46.1%増)となった。

管打楽器は、前期発売のVドラム・アコースティック・デザイン・シリーズが引き続き好調に推移し、全地域で販売が大きく伸長した。電子管楽器は、前期第4四半期に発売したエアロフォン・シリーズの最上位モデルや、今期発売した地域限定モデルが好調に推移。電子管楽器市場全体の盛り上がりもあり、販売は大きく伸長した。以上により、管打楽器の売上高は145億2,400万円(前年同期比41.7%増)となった。

ギター関連機器は、ギターエフェクトの供給不足があるものの前期発売した新製品群や、今期発売したコンパクト・エフェクターのアニバーサリーモデル等が好調に推移し、販売は大きく伸長した。楽器用アンプは、欧州、北米を中心に、KATANAアンプシリーズの販売が伸長した。また屋外使用を想定したタイプのアンプに加え、キーボードや電子ドラム向けのアンプも好調に推移した。以上により、ギター関連機器の売上高は147億8,200万円(前年同期比19.9%増)となった。

クリエーション関連機器&サービスは、ステイホームを契機に顕在化した電子ピアノ需要と、演奏機会の回復に伴うライブ需要の復調により、電子ピアノと同様に88鍵盤を搭載したシンセサイザーや、ステージピアノが好調に推移した。ダンス&DJ関連製品においても、ステイホームを契機に音楽制作への関心が高まり、前期及び当期発売の新製品群が好調に推移し、販売は大きく伸長した。ソフトウエア/サービス分野では、ソフトウエア音源等を定額会費で提供するサービス、Roland Cloudにおいて、ソフトウエア音源の新製品に加え、既存電子ドラム製品の機能を拡張するアップデートソフトの販売や、同社ハードウエア用エディターの提供を行った。以上により、クリエーション関連機器&サービスの売上高は77億600万円(前年同期比24.8%増)となった。

映像音響機器は、ビデオ関連製品がステイホームを契機とした個人の配信需要が一巡し、また他社製品との競合も激化した結果、販売は伸び悩んだ。音響関連製品は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策の影響により設備投資需要に回復が見られず、販売は低調に推移した。以上により、映像音響機器の売上高は31億2,700万円(前年同期比2.7%減)となった。

2021年12月期通期連結業績(2021年1月1日〜2021年12月31日)予想数値は、売上高を従来予想据え置きの788億円(前期は640億4,400万円)、営業利益を同据え置きの108億円(前期は71億1,500万円)、経常利益を同据え置きの101億円(前期は62億7,700万円)、親会社株主に帰属する当期純利益を従来予想77億円から83億円(前期は43億100万円)に上方修正した。

これは主に、第3四半期における海外子会社再編に伴う税効果により法人税等調整額が減少したことによるもので、通期の売上高、営業利益、経常利益については従来の予想から変更ない。

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