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第一興商、21年4月〜12月期経常利益は23億7,700万円

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第一興商

第一興商は2月7日、2022年3月期第3四半期の連結業績(2021年4月1日〜2021年12月31日)を発表した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済活動への制限が長期に渡る中、同社グループも、4月と7月に発出された2度の緊急事態宣言をはじめ、中核事業である業務用カラオケ事業およびカラオケ・飲食店舗事業のいずれにおいても新型コロナウイルス感染拡大のマイナス影響が継続。店舗家賃の減免交渉など固定費の低減を図る一方で、カラオケ導入先との関係性強化に努め回復局面に備えるとともに、パーキング事業やデリバリー業態の拡充など新たな収益源を開拓した。また、雇用調整助成金や時短協力金をはじめとする各種給付金を「助成金収入」として、115億5,400万円(前年同期は27億4,600万円)を特別利益に計上したほか、コロナ禍における緊急事態宣言への対応に起因する費用を「新型コロナウイルス関連損失」として、64億5,200万円(前年同期は62億5,800万円)を特別損失に計上している。

当第3四半期の業績は、売上高は699億2,700万円(前年同期比1.8%減)となり、営業利益は13億5,600万円(前年同期は11億7,100万円の損失)、経常利益は23億7,700万円(前年同期は9,300万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に比べ特別利益が85億1,500万円増加したことなどにより51億5,700万円(前年同期は33億500万円の損失)となった。なお、当第3四半期までを対象とする各種給付金のうち、20億円程度は第4四半期以降の決算において計上する見込みだ。

業務用カラオケ事業においては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う行政からの各種要請により、上期において顧客店舗であるスナック・バーなどのナイト店舗やカラオケボックス店舗の多くが長期間の休業や時短営業を余儀なくされるなど厳しい事業環境が続いている。このような中、前年より取り組んでいる感染予防関連商品の提案・販売などを通じた顧客支援を継続したほか、介護施設等のエルダー市場においてオンラインイベントを開催するなど顧客との関係強化に努めた。また、4月には本体およびリモコンに抗菌処理を施したナイト市場向け新商品「Cyber DAM+(サイバーダムプラス)」を発売し商品ラインアップを強化したほか、10月にはライブの臨場感をそのままカラオケ店で体感できる新コンテンツ「ライビュー!」をリリースするなど、映像コンテンツをさらに充実させることにより、カラオケDAMの商品力強化を図った。緊急事態宣言が解除された10月以降は休業店舗の再開や新規開店が増加傾向で推移しており、第3四半期末のDAM稼働台数は期初を上回る水準まで回復している。以上の結果、売上高は前年同期比2.1%の増収となり、営業利益は前年同期比8.5%の増益となった。なお、緊急事態宣言に伴う減免施策に係る固定費5億9,900万円(前年同期は15億8,600万円)を「新型コロナウイルス関連損失」に振替え計上している。

カラオケ・飲食店舗事業においては、カラオケ5店舗、飲食1店舗の出店およびカラオケ20店舗、飲食4店舗の閉店を行ったことにより、当第3四半期末の店舗数はカラオケ506店舗、飲食175店舗となった。2度に渡る緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴い、多くの店舗が長期間にわたり休業や時短営業となるなど、当期においても大きなマイナス影響が続いているが、当第3四半期連結会計期間(2021年10月1日〜2021年12月31日)においては、自治体からの時短要請が解除された11月以降、概ね全店で通常営業を再開したことから、企業による忘年会自粛など一定の影響はあったものの業績は回復傾向となった。これらの状況を受け、引き続き店舗賃料の減免交渉等、固定費の低減に努めるとともに、既存店舗のキッチンを活用したデリバリー業態の拡充など「出を抑え、入りを増やす」ための施策を継続する一方で、カラオケの楽しさをより高めることで顧客満足度向上につなげるため、ビッグエコー店舗においては最上位機種である「LIVE DAM Ai(ライブダムアイ)」への入替えを推進したほか、全店全ルームにハーモニーピンク/ホワイトのマイク設置を行った。また、雇用調整助成金や時短協力金等の助成金を活用し、集客回復時に備え雇用と店舗設備の維持に努めた。以上の結果、売上高は前年同期比14.6%の減収となり、69億1,400万円の営業損失となった。なお、緊急事態宣言に伴う休業期間中の運営店舗の固定費58億2,000万円(前年同期は46億3,300万円)を「新型コロナウイルス関連損失」に振替え計上している。

音楽ソフト事業においては、新型コロナウイルスの影響による新曲の発売延期やイベント・コンサートの中止による商品販売減少などの影響を受けるなか、販売費等のコストコントロールに努めた。以上の結果、売上高は前年同期比8.2%の減収となり、営業利益は前年同期比79.4%の減益となった。

その他事業においては、前年に続き飲食店・カラオケ店への設置が多いBGM事業などにおいてはコロナ禍のマイナス影響を受けたものの、家庭用カラオケサービス「カラオケ@DAM」は好調に推移した。新たな収益の柱とするべく「ザ・パーク」ブランドで展開するパーキング事業においては、営業資産の買収を含む新規出店が好調に進展し、当第3四半期末時点で1,600施設、21,000車室を超える規模に拡大した。以上の結果、売上高は前年同期比19.0%の増収となり、営業利益は前年同期比58.4%の増益となった。

2022年3月期の通期の業績予想については、これまで新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が続いたことにより、同社グループの事業活動にあたえる影響について合理的に算定することが困難であることから未定としていた。直近の業績動向を踏まえ、売上高を943億円(前期実績933億1,600万円)、営業利益を△10億円(同△26億9,300万円)、経常利益を1億円(同△11億9,400万円)、親会社株主に帰属する当期純利益を43億円(同△187億8,200万円)とした。

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