ぴあ、21年4月〜12月期は赤字幅縮小 10〜12月期では2年強振りに黒字を達成
ぴあは2月10日、2022年3月期第3四半期の連結業績(2021年4月1日〜2021年12月31日)を発表した。
当第3四半期連結累計期間における同社グループの連結業績は、当第3四半期連結会計期間単独では、2019年度第2四半期以来2年強振りに、営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する四半期純損益全てにおいて黒字を達成した。これは、段階的な制限緩和によるチケット販売の回復基調に加え、一昨年来断行してきた役員報酬の減額や社員賞与カット等も含む全社経費の縮減策の継続、ならびに、ぴあアリーナMMの稼働率の上昇等によるものとなる。また、東京2020オリンピック・パラリンピックにおける、一連のチケッティングサービス受託業務の終了に伴い、各種費用の精算が完了しつつあることが大きく寄与している。
以上の結果、同社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高211億5,700万円(前年同四半期は売上高485億1,800万円)、営業損失8億5,600万円(前年同四半期は営業損失49億3,100万円)、経常損失8億4,400万円(前年同四半期は経常損失48億8,800万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失8億3,600万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失50億6,200万円)の大幅な改善となった。
なお、収益認識会計基準の適用により、期首より連結累計期間の売上高が純額に変更となったが、当該基準を適用しなかった場合の売上高は894億900万円であり、対前年同四半期比では408億9,000万円の増加(対前年同期比184.3%)となった。
国内レジャー・エンタテインメント市場では、緩やかな回復傾向は伺えるが、昨年末からのオミクロン株の急激な感染拡大による、外国人アーティスト・スタッフの厳しい入国制限や、出演者やスタッフの陽性判明に伴うイベントの中止や延期が増加しつつある。まん延防止等重点措置の行方や、コロナ感染症への不安による顧客心理の回復も不透明なことから、2022年3月期の業績予想については、現時点で合理的に算定することが困難であると判断し、未定としている。